乃木坂46の「29thSGアンダーライブ」千秋楽公演が27日、横浜・ぴあアリーナMMで開催された。

最新シングル「Actually…」収録のアンダー曲「届かなくたって…」を歌うアンダーメンバーの伊藤理々杏、金川紗耶、北川悠理、黒見明香、阪口珠美、佐藤楓、佐藤璃果、中村麗乃、林瑠奈、松尾美佑、向井葉月、矢久保美緒、山崎怜奈、弓木奈於、吉田綾乃クリスティー、和田まあやの16人が出演した。

開演直前、メンバーたちが舞台裏で「えい、えい、お~!」の掛け声をあげた。1曲目の「狼に口笛を」で、今回のアンダーセンターで座長を務める佐藤楓が「皆さん、私たちに着いてこられますか~!」と大声で尋ね、大きな拍手を浴びた。「アンダーライブ最終日、行くぞ~!」と叫び、3日間にわたったアンダーライブの千秋楽が開幕した。

序盤のトークは、矢久保美緒が「ついに始まりました、アンダーライブ最終日。皆さん盛り上がってますか~!」と、緊張気味ながらも元気よくスタート。佐藤楓は「3日間ってもっと長いと思ったんですけど、あっという間でもう最終日ですよね。矢久保ちゃんのMC、昨日も良かったから、今日も自信持って!」とフォローし、「この16人で最後まで駆け抜けられたらなって思いますので、今日もよろしくお願いします」とあいさつした。

続く5曲目からは、16人それぞれが思い出深い楽曲でセンターに立ち、次々とパフォーマンス。「君の名は希望」を選びセンターを務めた林は「もともと乃木坂がすごい好きで、この曲をきっかけにより好きになった思い出の曲です」と説明。「ファンの方が曲ごとにサイリウムの色を変えてくださったりして、それを見て感動しました」と笑顔で感謝した。

後半、「届かなくたって…」や「別れ際、もっと好きになる」をセンターで披露した佐藤楓は、本編ラストの「新しい世界」前に座長としてスピーチした。「私たちに立ち止まっている時間なんてなくって。今ここにも後輩がたくさんいますし、5期生も新たに入って来てくれて。3期生はもうとっくに引っ張っていく側の立場になっている」と自覚を口にし、「まだ見たことがなかったすてきな景色を今見られていることがすごく、すごく幸せです」と感謝した。

アンコールでは中村が熱い思いを伝えた後、松尾が「すごく価値のある4日間だったなぁと思って…。スタッフさん、メンバー、いろんな言葉をもらって、それがありがたいことだなって…」と声を詰まらせて涙した。伊藤も「ここにいられてよかった」ともらい泣きし、「アイドルでいて、大変なこともあるけど、この空気が味わえるのはめちゃくちゃ幸せなことだと思って。ただ、ただ、楽しかった! 最高です。ありがとうございました」と涙を流した。

すると、出演者で唯一の1期生の和田が、「あと1曲しかないんですけど、最後の曲、いきたくないね」と切り出し、「後で怒られたら私が責任とるから、1曲、サビだけ歌おう!」と提案した。拍手で沸く客席のファンの1人が、「きっかけ」と書かれたボードを掲げた。メンバーたちがそれを見つけ、身を寄せ合ってアカペラで「きっかけ」を熱唱。和田や佐藤楓はじめ、メンバーたちは飛び跳ねて「うれしい~!」と大喜びだった。

ラストの「乃木坂の詩」をパフォーマンスし、会場が乃木坂カラーの紫で一体となると、和田があらためてスピーチした。「1期生なので最初からアンダーライブをいろいろ経験してきて、小さい(六本木)ブルーシアターとかでもやってきて。そこで皆さんとの心と心がつながっているなってすごく感じていたんですけど」と前置きし、「今回、このおっきい会場で、あんな遠くの人たちとも心を通わせることができるんだっていうのを知って」と興奮気味に話した。

「私、これはきっと『まだまだそんな…』って笑われる人もいるかもしれないんですけど、私はこのまま頑張っていたら、みんなでアンダーライブを東京ドームでできるんじゃないかと思いました! だって、どんなにおっきい会場でも、私たちの魂が強いから、届けていくよ。そんな強い気持ちをみんな持っているなって感じたので。ここにいる人みんな、誰1人残さず、こぼさず、連れていきたいなと。連れていけるように私たちも頑張りますので、ぜひ応援よろしくお願いします!!」

会場の盛り上がりは最高潮となり、大きな拍手が起こった。さらにダブルアンコールで「ハウス!」を披露。和田は「久しぶりに、言葉にならないって、今この感じ。うれしいです。忘れないです。本当にありがとうございます」と感謝。「みんなとも今日、ギュギュギュッって距離が縮まったし、ファンの方とも心がつながったし、これぞアンダーライブだなって思いました」と喜んだ。佐藤楓の号令で、マイクを使わずに肉声で「ありがとうございました!」と叫び、熱いステージを締めくくった。