舞台「千と千尋の神隠し」東京公演が29日、帝国劇場で千秋楽を迎え、特別カーテンコールが行われた。

大きな拍手に迎えられ、全キャストとともにステージに立った千尋役の上白石萌音(24)は、「無事にきょうを迎えられて、とてもうれしく、ホッとしています」と笑顔であいさつ。また「千尋という役を演じるにあたり、反省するところはめちゃくちゃあるのですが、そういう時にすくい上げてくれるのも千尋という役でした。素晴らしい作品の中に溶け込める幸せをありがたく思っています」と語った。

ダブルキャストで千尋を演じた橋本環奈(23)らがステージに駆け付けると、抱き合って互いの健闘をたたえた。会うのは舞台げいこ以来とあって、互いに「元気だった?」と大喜び。元気いっぱいの橋本に上白石が「かわいいね~、あんた今日も」ととびきりの笑顔を向けると、橋本も「カーテンコールに向かう姿をうしろから見ていたが、頼もしい背中だった」と語り、和気あいあいとした雰囲気に包まれた。

湯婆婆役の夏木マリ(69)は「昭和の言葉に『お客さまは神様です』という言葉があります」とした上で、湯婆婆のせりふをアレンジして「ここはやおよろずの神様が疲れを癒やしにやってくる劇場なんだよ」と役になりきってあいさつ。「皆さまのことが神様にしか見えません」と語り、大きな拍手を集めた。

この日は、7月3日、4日に名古屋・御園座で迎える大千秋楽公演の生配信決定も発表された。上白石は「ちょっと成長しているかもしれない舞台を生配信でご覧いただけたら」。橋本は「カンパニー全員で一丸となって頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」と語った。