2021年4月9日に逝去したフィリップ殿下の1周忌の追悼式が29日、英ロンドンのウェストミンスター寺院で執り行われ、エリザベス女王(95)やチャールズ皇太子夫妻、ウィリアム王子一家をはじめ、ジョンソン首相や欧州各国の王族らが参列したが、米カリフォルニア州に移住したヘンリー王子(37)とメーガン妃(40)夫妻は予定通り欠席した。

家族の安全を理由に英政府に求めていた帰国時の警察による警護が拒否されたことを理由に欠席した夫妻に対し、英国のテレビ司会者でジャーナリストのピアース・モーガン氏は、「甘やかされて育ったガキは祖母をサポートするため追悼式に参列するよりカリフォルニアの邸宅で酔いしれることを選んだ」とツイート。メンターである祖父の追悼式を欠席したことを「恥ずべきこと」と批判した。

モーガン氏がヘンリー王子夫妻を糾弾する一方、多くの人は性的暴行で訴えられた被害者女性との和解が成立したばかりの次男アンドルー王子(62)がエリザベス女王に付き添っていたことも批判している。

新型コロナウイルスに感染して以来、公の場にほとんど姿を見せていなかった女王と同じ車で移動し、モスグリーンのドレス姿で杖を突いた女王を介助しながら一緒に入場したアンドルー王子は、和解成立後に公の場に姿を見せるのはこれが初めてで、メディアの注目を集めていた。

当時17歳だった米国人女性に性的暴行をしたとして民事訴訟を起こされていたアンドルー王子は、わずか6週間前に推定1400万ドル(約16億8000万円)といわれる和解金を支払うことで和解が成立したが、その一部をエリザベス女王とチャールズ皇太子が肩代わりしたことが伝えられており、ネットではなぜ女王の介助人を務めさせたのかと批判的な意見が相次いでいる。(ロサンゼルス=千歳香奈子)