女優綾瀬はるか(37)と俳優大泉洋(47)が2日、都内でフジテレビ系連続ドラマ「元彼の遺言状」(11日スタート、月曜午後9時、初回30分拡大)の制作発表に出席した。

主演の綾瀬が演じるのは、美しく勝ちにも金にも名誉にもこだわる優秀な弁護士・剣持麗子。「剣持麗子さんは仕事がバリバリ出来て、魅力的な女性です。とても頼もしくて強い女性なので、よく食べています。麗子さんは、お金にならない仕事はしないという信念がありまして、そこは揺るぎませんね」。

麗子の死んだ元彼の先輩で、その別荘の管理人・篠田敬太郎の大泉は「僕の役の紹介だけ魅力的じゃありませんね。“定職につかずブラブラして、挙動不審”。そんな人が連ドラのレギュラーになっていいのでしょうかね」と笑った。

2人は初共演。綾瀬は「想像以上に面白いですね」。大泉は「どこが面白いのかと聞くと、よく分からないって言う。綾瀬さんほど、面白い人はいないと思いますよ。芝居は完璧なんだけど、ほどよくNGを出す。そんなところでかみますか、間違いますかというNGを出す。僕のせりふを言っちゃったりね」と笑った。

綾瀬は「説明を聞いていたら、思わず言っちゃった(笑い)」。大泉は「人のせりふを言うのもあるんだと思った」と振り返った。

そして「謎めいていますよね。ものすごく食べる役で、スケジュール分かってるのに『おなかいっぱいです』って腹一杯にしてくる(笑い)」。綾瀬は「お弁当出されると食べちゃうんですよ。食いしん坊なんです」と笑った。

2人は雪の坂を転げ落ちるアクションシーンもピタリと決めた。大泉は「抜けてるようでも、アクション女優ですからね。見事に計算している」。綾瀬は「自然体です」。大泉は「いやいや、NGだって撮影が停滞しているからNG出しておくかみたいな」と笑った。

大金持ちの森川一族の令嬢・紗英を演じる関水渚(23)は「大金持ちのお嬢様なので難しいけど、楽しいです。おふたりとも本当に面白くて、毎日現場に行くのが楽しいんです」。大泉は「関水さんはビシッとものを言うんで癖になるんです」。綾瀬は「かわいい顔で言われると癖になりますね(笑い)」。関水は「申し訳ないんですけど、ビシッと言うようにしています」と話した。

麗子の所属する弁護士事務所の創業者の敏腕弁護士・津々井君彦役の浅野和之(68)は「こういうビシッとした役は初めてですね」。大泉は「向いてないですね。日本一の弁護士なのに、それほどでもない。おじいちゃんの役の方が向いている」といじった。

麗子は大手弁護士事務所に勤めていたが、クライアントから訴えられそうになり減俸を命じられて「こんな事務所、辞めてやる」とたんかを切って休職。休職中にメールを送った元彼の森川栄治(生田斗真)の代理人・篠田敬太郎から返事があり、巨額の財産を持っていた栄治は「僕の全財産は僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言状を残して死んでいた。巨額の遺産に心が動いた麗子は、栄治の別荘の管理人をしていた篠田を「私があなたを殺人犯にしてあげる」と“殺人犯”に仕立て上げ、共謀して遺産を山分けする計画を立てる。

麗子と敬太郎はなぜか毎回、殺人事件に遭遇し、法的視点で解決するリーガルミステリー。プライベートでは天然ボケで知られ、コメディエンヌとしての評価も高い綾瀬だが、真っ向ストレートの役柄に挑む。原作は昨年の「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した、新川帆立氏(30)の同名小説。

綾瀬にとって、連ドラ初主演となった06年のTBS系「白夜行」で山田孝之(38)とダブル主演してから、11作目となる連ドラ主演作。フジテレビの連ドラは08年「鹿男あをによし」のヒロイン以来14年ぶり。同局看板ドラマ枠「月9」には初出演で初主演となる。