吉本興業創業110周年「伝説の一日」で、明石家さんま(66)は2日連続で「さんまの駐在さん」を上演。

大トリの千秋楽4回目公演には、初代駐在さんの桂文枝(78)が出演して、久々の共演を果たした。その文枝は5日、自身のブログへさんまへの「感謝」の思いをつづった。

「さんまちゃんに 感謝 感謝 たしかに ヤングおーおーの時 仲良くしていたけど よく怒った なかなか いうこと聞かなかったから」

文枝にとっての師匠世代で、上方落語を復興させたのが上方四天王。その四天王のリーダー格だった故6代目笑福亭松鶴さんの兄弟弟子に、故笑福亭松之助さんがいた。さんまの師匠は松之助さん。自身も自由主義だった松之助さんは、出奔を経て戻ってきたさんまも放任主義で育てていた。

若き日の文枝、三枝時代に司会を務めた往年の怪物番組「ヤングおー!おー!」(MBSテレビ)に、さんまを抜てきしたのが、文枝だった。後にMBSラジオ「ヤングタウン」へ引き入れたのも文枝。文枝は公演の中でも「あなたを見つけたのは私」と言っていたが、実際、原石のさんまを表舞台へ引き出したのは文枝だった。

「かれには 反骨精神もあり 冒険心もあり だから 伸びていった そのことを恩義に来てくれて すごく大事にしてくれて ありがたい」

文枝はこうブログにつづり、若き日のさんまを思った。かたい絆があるからこそ、さんまが千秋楽の舞台で文枝に毒づくと、文枝が「さんま、ちょっと来い」。そのやりとりに、見ていたファンからは「さんまさんの後輩感がかわいい」などの声も上がっていた。

文枝はまた、ブログに、さんまが落語家のままだったら-などと想像。「ほんまに 男気(おとこぎ)のあるいい奴(やつ)で なにをしても成功していたと思う」と、落語家の道を進んでいたとしても、大成していただろうとの見解を示した。