ハリー杉山(37)が19日夜、ツイッターを更新し、父で英経済誌「フィナンシャル・タイムズ」初代東京支局長を務めた、英国出身のジャーナリストの、ヘンリー・スコット・ストークスさんが亡くなったと発表した。83歳だった。

「最愛の父、親友、そして僕のヒーローであるヘンリー・スコット・ストークスが旅立ちました。最期は母の腕の中で安らかに眠りました。そして今日僕と母二人で静かに見送りました」

 

ストークスさんは、英国のウィンチェスター大とオックスフォード大で学び、64年に「フィナンシャル・タイムズ」初代東京支局長に就任。67年には米誌「タイムズ」東京支局長に就任し、70年代に拠点をフランス・パリに移すが、78年に再来日して、83年まで「ニューヨーク・タイムズ」の東京支局長を務めた。作家の三島由紀夫と親交が深く、三島の初の英文による伝記「The Life and Death of Yukio Mishima」の著者としても知られる。杉山は、そのキャリアについてもつづった。

「ジャーナリストとしては1964年から人生をかけて日本の魅力を世界へと伝え続けたヘンリー 一方、忙しくて寝てなくても必ず子供の僕とサッカーボールを蹴ってくれたヘンリー"ヘンリー"僕は父を昔から下の名前で呼んでます。父も"ハリー"と僕を呼び、父でありながら一番の親友でもありました。何があっても僕を信じてくれて知らないところで支えてくれて無償の愛を注いでくれた父が星になっても僕は自分の最後の日まで彼の魂を受け継いで一日一日一生懸命に生きます"head up Harry!"下見ないで頭を上げろ! そんな父の声が聞こえてきます」

杉山は、父が12年ころから認知症の症状が出て、16年から介護施設で生活していたと公表していた。出演していたNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」が放送されていた3日にはツイッターに、母との2ショット写真をアップした上で

「昨晩は母と散歩しながらパシャリ。人生を写真で振り返ると、母とはほとんどツーショットが無く、最近いっぱい撮ってます。本当はこの間に父がいれば最高。来年こそ施設から外へ! 頑張れヘンリー!」

と父にエールを送っていたが、かなわなかった。杉山は

「長年介護施設で父を支えてくれた職員の皆さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。皆さん一人一人の力がなければ父はここまで恵まれた人生の黄昏を迎えることはなかったでしょう。病院でお世話になった先生方、看護師の皆様、生活相談員の方、命をつないでくださってありがとうございます。たとえ微力でも、父を支えてくれた皆さんについて僕は今後色んな形を通して伝えていきたいと思います。最後まで読んでくださってありがとうございます。今は悲しむより、素晴らしい人生を母と共に紹興酒を飲みながらセレブレートしてます」

と介護施設関係者に感謝した。