腎盂(じんう)炎で入院していた漫才コンビ、おぼん・こぼんのおぼん(73)が3日に退院し、退院後の初仕事を8日夜に都内で行った。BS朝日で18日午後3時から放送するバラエティー番組「ナイツの芸人ヒストリー~笑いと涙の人生劇場~」で、ゲストのおぼん・こぼんが司会のナイツと一緒に収録を実施。おぼんの入院で延期になっていた。

収録前、日刊スポーツなどの取材に応じたおぼんは「5月28日に入院しまして、6月3日に退院しました。40度の熱が出て、コロナじゃないかなと思ってPCR検査を受けたら陰性って言われて。良かったなと。でも全然治らないので大きな病院に行って血液検査したら即入院。点滴で抗生物質などいろいろ打ってもらったら、しゅっと熱が下がりました。それで、病名は腎盂炎。尿道に菌が入ったらしいんですけど、もう、つらかった。今まで生きてて、がんもやったし心臓病もやったけど、こんなしんどい病気は初めて。40度の熱が1週間続いたら4キロくらいやせました」と説明した。

仕事を再開する直前の思いを聞くと「なんかドキドキします。そして、ずっと話していなかったから声が出ないんですよ。いつもの自分のしゃべってる声じゃない。そして、この病気で皆さんに迷惑かけた。一番迷惑かけたのがうちの相棒なんですけど」。

これを隣で聞いていた“相棒”こと、こぼん(73)は「自分はずっと休んでたんで4キロ太りました」。周囲を笑いに包んだ後で「もう、これでつかみはOKかなと…。今考えました」。早速、息の合ったコンビぶりを見せつけた。

番組ではコンビ歴57年のスタートとなる学生時代の出会いから振り返る。お笑いの本場・大阪から当時では異例の東京進出。苦労を重ねて大成功を収めるまでを再現VTRなどを駆使して伝える。不仲時代のエピソードも後輩芸人らの証言を交えて紹介し、ナイツの話術に乗って番組が進行していく。

有名な“不仲コンビ”から奇跡の和解をはたしたことが大きな話題を呼んだばかりの「おぼん・こぼん」。今回、特番のゲストに選ばれたことに、おぼんは「ありがたいことですね。だからね。振り返ってみて、コンビ仲が悪くてよかったな」と笑ってみせて「仲直りをして。で、皆さんに注目していただいた」と謙虚に感謝。こぼんも「もう1回けんかして、また(番組に)出してもらおうよ」と笑顔で応じた。おぼんはさらに続けた。「57年間、別れずにコンビをやってきた。継続は力だなとつくづく思いましたね。これまでに4、5回は『別れよう』っていうけんかはありましたけど、『おぼん・こぼん』って目的が同じなんです。漫才ですけど、歌ったり、タップダンス踏んだりジャズやったり、楽器を演奏したりっていうショービジネスが好きなもんですから。そういうのもあって、解散しないで、やってきたと思うんです」と明かした。その後に「つくづく思います。『継続は力だな』って。コンビは別れたら終わりだなと思いましたね」と繰り返した。

収録後にはナイツを交えて再び取材に応じた。

おぼんの入院時を振り返った塙宣之(44)が「入院の時、師匠からLINEをいただいたんですけど、その時の写真が、無人島にいる人みたいな感じで。やばいと。髪が真っ白でやつれていたんで。今日の収録は大丈夫かなと思ってきたんですが、バッチリでした」と先輩をリスペクト。土屋伸之(43)も「収録が始まるとすごいエネルギーが出てきて。さすがだなと思いました」と振り返った。

その後に塙が「こぼん師匠が、ちょっとウイルスを入れたっていううわさもある…」とお約束通りにボケると、土屋が「やめなさいよ」と返して笑わせた。

おぼんはこれまでも心臓を患ったり、前立腺がんの手術を経験。こぼんも肺がんや前立腺がんを患い、3年前には国指定の難病である全身性アミロイドーシズに罹患(りかん)している。

おぼんは「あと10年。84歳まで生きていたら、2人でタップダンスを踊りたいね。もう、長生きも芸のうち。本当に感じるね」。コンビ暦70年までも視野に入れつつ、笑顔で取材を締めくくった。