来年秋スタートのNHK連続テレビ小説第109作は、戦後の大スター“ブギの女王”笠置シヅ子さんをモデルに描く。タイトルは「ブギウギ」に決まり、制作のNHK大阪放送局が24日、発表した。

同局は「これまでの朝ドラにはないほどの歌と踊りが出てきます」ともいい、大ヒット曲「東京ブギウギ」「買物ブギー」などの名曲も登場する方向だ。

同局によると、笠置さんをモデルにはするものの、「激動の時代の渦中で、ひたむきに、歌に踊りに向き合い続けたある歌手の波瀾(はらん)万丈の物語として大胆に再構成する」とし、あくまでもフィクションとして描くという。原作はなく、作者は相米慎二さんに師事した足立紳氏。

同局では「笠置シヅ子さんの歌を聞くと、勝手に体が動き出し、口笛を吹きたくなり、沈んだ気持ちを吹き飛ばしてくれるようなエネルギーが満ちあふれてきます。毎朝、心がウキウキできるような時間をお届けします」と説明した。

物語は、香川生まれで大阪育ちのヒロイン鈴子が主人公。銭湯の看板娘から、戦時中には「敵性音楽」との向き合いに悩みつつ、戦後は「ブギの女王」と呼ばれるスター歌手へ成長する姿を描く。

タイトルには「ブギウギとは陽気で踊り出したくなるような音楽リズムの一種です。ブギウギのように、このドラマで多くの人を明るく元気にしたいという思い」を込めたという。

音楽担当は服部隆之氏。「東京ブギウギ」作曲の服部良一さんの孫が、ドラマ音楽を手がける。

制作統括の福岡利武氏は、ヒロイン像について「ブギのリズムに乗って明るく元気に歌うヒロイン鈴子は、笑顔がとっても魅力的な女の子です。そして厳しい稽古の中で、悩み苦しみながらも、多くの人を笑顔にする大スターへと成長していきます。まっすぐで人情に厚い、気取らないスターです」。

同局は「ヒロインは今後、オーディションを経て決めます」とし、来春のクランクインを予定している。