女優杏（36）が14日、都内で国連WFP（World Food Programme）親善大使就任会見に出席した。

国連WFPは国連の食料支援機関。飢餓の撲滅を目標に途上国で「学校給食支援」の活動を行っている。

杏は「このような栄誉ある大使に任命していただき、本当に光栄に思っております。私に果たして出来るのだろうかと迷いもありましたが、とにかく何かをやろうとスタート地点に立てました」。国連WFPの焼家直絵日本事務所代表から感謝状を手渡されて「より一層気が引き締まった。これから頑張っていけたら」と話した。

杏がナレーションを務めた「国連WFP」のCMを上映した後は、豆と野菜を煮込んだWFPの給食を試食。杏は「ご飯の上にお豆の煮たものが乗っている。全部食べたらおなかもいっぱいになるし、栄養バランスも取れていると思います」と話した。

親善大使を引き受けるにあたっての迷いも明かした。杏は「お話を頂いた時は、正直ちゅうちょしました。私の置かれている状況が、逼迫（ひっぱく）した現地とかけ離れている。東京で生まれ育って、世界の中でも安全な地域だし、飢えの経験もない。きれいな洋服を着て、おいしい物を食べるのも好き。お風呂に入って温かい中で寝られる。ほんのひと握りの幸運の中にいる。そして、私は母親として、子供たちを守らなければいけない」と話した。

そして「そういう矛盾の中で、自分に何が出来るか不安を感じました。でも、私の中学時代の恩師が国連に推挙してくれたんです。もしかしたら、自分に出来る事があるのかも知れない。少しずつ意識の改革だったり、知るだけでもよりよい未来を、何かが出来るかも知れないと信じて、いろいろなことを体験したり、伝えることを微力ながら出来たらと思って引き受けました」と振り返った。

焼家代表は「どんどん経験する機会を持って、発信していただくとありがたい。大いに期待しています」と話した。

3人の子供の母親でもある杏は「休日は、子供たちと一緒に過ごして、公園に言ったり水遊びをしています。息抜きは夜間にテレビを見たりしています。子供たちには、食べたことのないものを食べる機会があれば、食べさせるようにしている。なるべく初めての経験を積ませたい。お豆腐とか納豆も好きなんですけど、お野菜をそのまま食べたりもする。ピーマンとか観察していて食べています」と話した。