生田斗真(37)が、来年2月23日公開の映画「湯道」(ゆどう)に主演することが5日、分かった。小山薫堂氏が企画・脚本を手掛けるオリジナルストーリー“お風呂エンタメ”。濱田岳(34)橋本環奈(23)らキャストやスタッフとともにチーム一丸となり、銭湯を舞台に繰り広げられるさまざまな人間模様を描く。

生田は銭湯「まるきん温泉」の長男、三浦史朗を演じる。建築家として独立するもうだつが上がらず、挫折して実家に舞い戻ってきた。亡き父から銭湯を引き継いだ弟の悟朗(濱田)とは犬猿の仲で、煙たがられつつもお風呂の魅力を知り、人の優しさにも触れて心動かされていく。橋本演じる銭湯の看板娘秋山いづみは、ある事情を抱えつつ明るくはつらつと働くヒロインだ。「HERO」や「マスカレード」シリーズで知られる鈴木雅之監督がメガホンを取った。

京都・松竹撮影所に600平方メートルを超える巨大な銭湯と街並みのセットを制作し、昨年11月から12月にかけて撮影したという。実際に浴槽に湯を張り、生田や濱田、橋本はじめ出演者も湯船につかって撮影したという。鈴木監督は「お尻丸出しで個性的な俳優たちの芝居、楽しい!」と回想。生田は「(セットは)感動的な完成度。ある意味、心も裸の付き合いができたというか、お風呂を通じて、キャストやスタッフの方々といつもよりも近くなれた感じがしました」と喜んだ。

生田は共演の2人について「がっくん(濱田)と環奈ちゃんとは撮影以外の時間でも自然と3人固まっていて、かわいい弟と妹に挟まれているようでとても幸せでした」と振り返った。「誰しもが日々汚れを落とし、疲れを取るお風呂。この映画をご覧いただいて、自分とあらためて向き合い、日々の生き方を大切にしてほしいです」と伝えた。

 

○…「湯道」は、日本人が日常の習慣として疑わない「入浴」を、「茶道」「華道」「書道」に並ぶ日本文化へと昇華させるべく、お風呂愛好家の小山氏が15年に提唱した。20年には「一般社団法人湯道文化振興会」も設立。小山氏は「風呂には不思議な力があります。人と人をつなぐ力。他者をおもんぱかる心を育む力。ひいてはそれが人の優しさになります。そんな湯道の価値を映画にして伝えたいと思いました」と説明。