吉本興業の岡本昭彦社長(55)が8日放送のお笑いコンビ、矢野・兵動の兵動大樹(52)がパーソナリティーを務めるABCラジオの特番「ラジオパーソナリティ帝王への道! 兵動大樹の十番勝負」(午後8時)に出演し、19年に起きた闇営業問題などについて語った。

岡本社長も19年に社長に就任しており、直後に同問題に直面することになった。当時について「まだ(社長としての)責任感を持ち切れていなかった頃」と振り返り「その時ぐらいに世間を騒がせた騒動が起こって。あの一件がとんでもない筋トレですよね。筋トレ言うたら怒られるわ」と語った。

問題発覚後には、名前こそ伏せたが東西それぞれのベテラン芸人から会社として劇場を大事にするようメッセージを受けたことも明かした。「若い子をきちんとみてやってくれと。それぞれ別々になんですけど、お話を頂いた」。その後は現在活躍する第7世代と呼ばれる若手芸人らと食事に出かけることもあったといい「みんな、もちろんテレビ、ラジオもやりたいけど、全員が(一番は)劇場って言うんですよ。それが驚きで。僕らがマネジャーしていた頃はテレビをめがけてやっていた時代だったので」と語り「それも含めて考えをはっきり変えていかないとだめだと。筋トレの仕方を変えるというか。もう違うぞとなった」と話した。

兵動は吉本の良い点について「私も末席にいさせてもらって感じるのは、劇場があるっていうのは、ほんまにありがたい」と話した。吉本興業は今年で創業110周年。岡本社長は「110年たって、吉本には2つだけ不変の事業があるんです。それは劇場運営と芸人のマネジメント。この2つだけは始まっていまだに続いている事業なんです」と熱弁をふるった。

同番組は、兵動が夢中になったラジオパーソナリティーや、普段なかなか話せない人物をゲストに呼んで対談する特別番組で、今回が第8弾。これまで原田伸郎、浜村淳、西川のりお、笑福亭鶴光、山本浩之、桂南光、オール巨人が出演してきた。

兵動と岡本社長はほぼ同時期に吉本に入り、同じ劇場や芸人の風景を見てきた同志でもあることから出演が実現。岡本社長が現職に就いて以降、メディアで胸中を語るは今回が初めてとなる。放送日は笑いの日でもある8月8日とした。

番組では岡本社長の生い立ちのほか、コロナ禍への思い、創業110周年を迎える吉本の今後の展望についても語られた。