窪塚洋介(43)が24日、都内で行われた、18年ぶり邦画長編映画単独主演映画「Sin Clock」(牧賢治監督、2月10日)公開直前イベントに登壇。映画のテーマにちなみ、どん底からはい上がった経験を聞かれ、2004年(平16)6月6日に神奈川県横須賀市の自宅マンションの9階から転落した件を挙げた。

窪塚は「登壇する度に、この話をしている気がするんですけど…某マンションから某…落っこちてしまったことがあって。その瞬間が、きっと一番、絶望的だったんだと思うんですけど」と振り返った。その上で「それ以後も、地味に復活していく…割と復活! とかじゃなかったんで…」と苦笑した。

その上で「ここからは真面目な話なんですけど、まとっていた空気感…その時にあった目の色、光がないというようなものって、自分としては向かい合いたくないし、2度と体験したくないんだけど。たんすの奥に突っ込んで忘れようとしていたみたいな感覚が、シンジをやるにあたって、とても役になった」と、忘れたい経験が「Sin Clock」の役作りに生きたと語った。

窪塚は「Sin Clock」で、社会からも家族からも見放されたタクシードライバー、高木シンジを演じた。「空気感、目の光りとかを変えられるような、役者として新しいフェーズ、向こう側の景色が、そこまで変えられたら面白いなと思えた。とても良かったと思う」と語った。