TBSは22日、東京・赤坂の同局で、定例社長会見を行った。この日午前に急性大動脈解離のため、66歳で亡くなった落語家の笑福亭笑瓶さんをBS-TBS伊佐野英樹社長が悼んだ。 長年地上波で放送され、21年4月からはBSで放送されている「噂の!東京マガジン」にレギュラー出演した笑瓶さんについて「本当に1、2時間前に聞いて、本当にビックリしました。ついこの間までお元気に収録にも臨まれていたということでスタッフ一同、心よりお悔やみ申し上げたいと思います」と話した。

笑瓶さんは、放送開始の2年目から番組に出演し、32年にわたって番組を支えた。「ユーモアあふれる存在感で、何かあっても笑瓶さんがまとめてくれる、笑瓶さんが笑わせてくれるというところがありました。感謝とともにお悔やみ申し上げたいと思います」と伝えた。

後任や今後の放送については、「急なことで、今ようやく話し合い始めたところ。差し当たって今度の日曜日の放送をどうするか検討しているところであります」とした。

笑瓶さんは80年に大阪芸大芸術学部文芸学科卒業後、笑福亭鶴瓶に師事し付き人として活動。MBS「突然ガバチョ!」「ヤングタウン土曜日」でのレギュラー出演をきっかけに関西で人気者に。87年に上京後は日本テレビ系「鶴ちゃんのぷっつん5」のウィッキーさん役、フジテレビ系「ものまね王座決定戦」で「魔法使いサリー」のよしこちゃんのものまねで中・高校生から高い人気を博した。

近年は15年12月に同じ急性大動脈解離でゴルフのプレー中に倒れ、救急搬送されて約2週間入院したことがあった。現在はTBS系「噂の!東京マガジン」、読売テレビの「大阪ほんわかテレビ」でレギュラーを務めていた。俳優としても21年後期のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に出演した。

関係者によると入院などで療養していたわけではなかったという。先月22日に放送されたBSテレ東「ゴルフ交遊抄」にゲスト出演するなど元気な姿をみせていた。

◆笑福亭笑瓶(しょうふくてい・しょうへい)本名・渡士洋(とし・ひろし)。1956年(昭31)11月7日、大阪府生まれ。80年大阪芸大芸術学部卒。笑福亭鶴瓶に弟子入り。修業中、鶴瓶司会のMBSテレビ「突然ガバチョ!」で人気に。87年、東京に拠点を移し日本テレビ系「鶴ちゃんのプッツン5」などで全国区に。TBS系「噂の!東京マガジン」、読売テレビ「大阪ほんわかテレビ」などに出演。