なにわ男子の長尾謙杜(20)が27日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」(渡辺一貴監督)公開記念舞台あいさつで、大阪市出身の関西人で、根っからのケチな一面が抜けないと暴露した。

長尾は劇中で、主演の高橋一生(42)が演じる漫画家・岸辺露伴の青年期を演じた。美の殿堂ルーブル美術館を舞台に展開される「この世で最も黒く、邪悪な絵」の謎を追う、映画の物語にちなみ、自分の黒いところは? と質問を受けて「僕、生まれ、関西なんですけど、すごく値段を気にしてしまいますね」と明かした。「このお店で、この値段…次のお店、もうちょい安いんじゃないかと考えて、買えなかったりします。そういうところは、ちょっと、ケチで黒いのかな? と思います」と笑った。

一方で、青年期の露伴を演じた芝居は、露伴が出会う謎めいた黒髪の女性・奈々瀬を演じた、木村文乃(35)から絶賛された。3月13日に第1子の妊娠を発表し、リモートでの参加となった木村は、福島県会津若松市の向瀧旅館で行われた撮影を振り返った。

撮影が、フランス・パリのルーブル美術館で行われたことがウリの今作だが、木村は「日本の会津も、パリに負けておらず、すてき」と胸を張った。その上で「長尾さんとのシーンが多くて…。大人になった露伴さんを意識しながら、画(劇中で描く漫画)のことも意識しながら、やらなければいけないことが、たくさんあったと思う。監督と綿密なやりとりをしながら、露伴さんは若い時、こうだったんだろうなという、立ち居振る舞いが素晴らしかった」と称賛の言葉を繰り返した。

長尾は「そう言っていただき、本当にうれしく思います」と木村に感謝した。その上で「僕もフランスには行けていなくて、全て日本の撮影だったんですけど、歴史あるすてきな旅館で撮影させていただいた。原作の世界に入ったような旅館で、撮影していて、すごく楽しかった」と撮影を振り返った。

さらに「初めて撮影現場でお会いした時、漫画で見ていた奈々瀬さんで、ミステリアスで触れられない感じがあって、触ってしまうと消えてしまいそうだった」と木村の印象を語った。

◆「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」 荒木飛呂彦氏の人気漫画シリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ作を、NHKが20年に実写ドラマ化した「岸辺露伴は動かない」の映画版。ドラマ版は20年12月の第1期の放送から3年連続で22年12月に放送され第3弾・全8話を数え、高橋は一貫して主人公の漫画家・岸辺露伴を演じた。

映画の原作は、荒木氏が09年に、フランスのルーブル美術館が国内外の漫画家とコラボした企画「バンド・デシネ」のために描き下ろした、初のフルカラーの読切作品で、同美術館に日本の漫画家の作品として初めて展示された同名作品が原作。撮影は22年5月から日本国内で始まり、フランスのパリで大規模ロケを敢行。物語の軸となるルーブル美術館では、日本映画として14年の「万能鑑定士Q モナ・リザの瞳」以来2作目となる撮影も行った。