今年5月からストライキを続けていたハリウッドの脚本家らでつくる全米脚本家組合(WGA)が26日、全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と新たな3年契約で暫定的な合意に達したと発表した。
これにより、5月2日から続いた148日間にも及んだストライキが27日に終結することになった。最低賃金の値上げや報酬体系の見直し、人工知能(AI)の使用を巡って争われた今回のストライキは、1988年の153日間続いたストライキに次ぐ史上2番目の長さとなった。
1万1500人の組合員は、同日から仕事復帰が認められる。これにより、放送が中止されていたテレビのトーク番組などは週明けにも再開される見通しとなった。一方で、米メディアによると組合員による投票を経て正式に承認される予定で、合意内容の詳細は正式な書面が完成した後で発表されるという。
7月中旬からスト入りしている全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)は現在も交渉再開には至っておらず、映画やテレビドラマの撮影再開の目途は立っていない。ハリウッドでは63年ぶりに両組合によるダブルストとなり、経済的な打撃は推定21億ドルにのぼる可能性が取り沙汰されていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)