「向日葵の咲かない夏」などで知られる直木賞作家の道尾秀介氏(48)が31日、X(旧ツイッター)を更新。原作との改変を訴えた「セクシー田中さん」の原作者の芦原妃名子さんが亡くなったことについて言及した。
「僕の作品はほとんど映像にすることができないけど、それでもいくつかは映像版が出ている。でも僕は映像畑の人間ではないし、違うメディアで同じものを作るのはそもそも不可能だから、餅は餅屋ということで、いつも『内容はどう変えてもいいですよ』と伝えている」と切り出した。
「小説は命懸けで書いているけれど、映像版には何のこだわりもないし、もっといえば全くの別作品なので。なんなら脚本が送られてきても、『OKです』なんて言いながら、じつはほとんど読んだことさえない。だから今回の件は、どうして原作者がそこまで追い詰められてしまったのか上手く理解できずにいたのだけど、この記事を見てようやく納得した」とつづり、日本文学研究者で東大名誉教授のロバート・キャンベル氏が未完作品の映像化について語った記事を引用した。
最後に「未完の作品が映像になった経験がないものだから、完全にこの視点が抜け落ちていた」と締めくくった。
芦原さんは自身の漫画「セクシー田中さん」が日本テレビでドラマ化された際のトラブルを今月26日までに開設したX(旧ツイッター)で報告していた。同ドラマでは第9話、第10話の脚本を手がけていたが、その際制作陣側との間に起きた食い違いのような事態について、「私が9話・10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った」などとしてその背景を記すなどしていた。
同Xによると、もともと芦原さんは、ドラマ化にあたって、「必ず漫画に忠実に」と依頼していたという。連載が継続している作品であるため、特にドラマオリジナルの終盤については、「原作者があらすじからセリフまで」用意するという条件を提示してドラマ化に合意したが、いざ制作がスタートすると、原作を大きく改変した内容になっていたという趣旨のことをつづっていた。そして「9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、改めて、心よりお詫び申し上げます」などと吐露していた。
その後、一連のポストはネット上で注目を集め、その後、芦原さんは28日までに当該ポストを削除し、「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい」などと謝罪していた。
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