「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」など、日本を代表する少年漫画の第一人者として知られる、漫画家の鳥山明さん(とりやま・あきら=本名同じ)が、3月1日に亡くなった。68歳だった。連載していた「週刊少年ジャンプ」(集英社)の公式サイトで8日、発表された。

X(旧ツイッター)では、「電影少女」「ウイングマン」など知られる漫画家、桂正和氏(61)の「桂正和先生」がトレンド入りした。40年来の友人として、「週刊少年ジャンプ」公式サイト上で発表した追悼文が話題となっている。「アカン桂正和先生の追悼文泣ける」「桂正和先生のコメントが鳥山明先生に向けてのお便り読んでる気持ちになってしまって、もう泣ける…」「桂正和先生については、やはり世代なので泣ける。よく交流されてましたしね。電車の中とか外で読まないことをオススメします」などと書き込まれている。

▽桂正和氏コメント全文

力がぬけて気力が出ません。こんな事のコメントはしたくないですね。けど、何か書きます。書き出したら、言いたい事だらけなんで、めちゃくちゃ長文になりそうだけど、できるだけ、コンパクトにまとめます。ただ、気持ちがまとまらないので、乱文お許しを。思い返しても。大袈裟でなく、お宅に遊びに行った時、うちに泊まりに来てもらった時、遊びに出掛けた時、全部が楽しい思い出しかなくて、電話をする度に、疲れるほど笑ってました。面白い人だった。すけべで、可愛くて、毒舌で、謙虚で。本職の漫画では、合作とかもしたけど、あれも楽しかった。でも、99%漫画の話をした事はない付き合いでしたね。漫画家として、見てる風景、作家のレベルも違いすぎて、偉大さを意識した事が無かったです。わかってはいます。けど、本人と接する時は微塵もそれは感じなかった。人柄ですね。だから偉大な漫画家というより、今も友人としてとしか考えられない。去年の夏、私が手術をする前に、どこかで聞いたらしく、メールくれました。本当ーーに、メールなんて珍しく、心配そうに私の体を気遣う内容。40年来の付き合いだけど、鳥山さんから、あんなに優しくされたのは初めてだったかも。雪が降るかと思いましたよ。いつもは冗談か、くだらない話しかしないっすからね。なんすか、人の心配してる場合じゃないじゃん、全く。そのちょっと前だったか電話した時、その頃、色々具合が悪かった私は「多分先に逝くんで、お別れ会とかやってくださいね、鳥山さん仕切りで!あと、箔がつくからスピーチして下さいね!」と約束したのに、守ってもらえなかった。メールをくれた後、なんで電話しなかったのか、それが、すごく後悔です。もうくだらない話で長電話ができない事が、残念でしかたないです。話したい事が沢山溜まってます。いろんな話があるんです。興味のない話は、いつものように、うわの空に聞いてもらってもいいんで、もう一度話したいです。私の、また連絡くださいとのメールの返事に、軽くOKって書いてあったのが最後なんて、ダメです。心底辛いです。

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