【ロサンゼルス(米国)9日(日本時間10日)=千歳香奈子通信員】第96回米アカデミー賞授賞式を翌日に控え、在ロサンゼルス日本国総領事館で邦画のノミネート作品関係者を集めたレセプションが開かれた。邦画初の視覚効果賞にノミネートされた「ゴジラ-1.0」、長編アニメーション映画賞にノミネートされた宮崎駿監督(83)の「君たちはどう生きるか」、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)にノミネートされた「PERFECT DAYS」での関係者が出席し、授賞式での意気込みを語った。
「ゴジラ-1.0」の山崎貴監督(59)は、8日に日本アカデミー賞授賞式で作品、脚本など8部門で最優秀を受賞後、渡米した。日本アカデミー賞では「PERFECT DAYS」を手がけたドイツのヴィム・ヴェンダース監督(78)に最優秀監督賞、役所広司(68)に最優秀主演男優賞を取られ「主要な賞を取り始める時に役所さんに牙を抜かれてしまいました。監督賞もヴェンダー監督に持っていかれました」などと振り返った。その上で「非常に幸先いい日本アカデミー賞をいただきまして、その流れで深夜の飛行機に乗ってアメリカに来ました。今回は、それぞれの作品が、それぞれの分野でのノミネーションなので、心から応援できるし、身内に牙を抜かれることもないので、できればみんなで一緒に3作全部がオスカーを持って帰れれば良いなと思っています」と邦画3作品の共闘を誓った。
ヴェンダース監督は「皆さんご存じだと思いますが、日本アカデミー賞監督賞をいただきました、オフィシャルに日本人の監督してこれからいきたいと思います。日本人の私が日本の皆さんの仲間と一緒に現地入りすることができてうれしく思います」と、日本アカデミー賞の受賞と、邦画として米アカデミー賞に挑戦できることを喜んだ。その上で「『ゴジラ』『君たちはどう生きるか』両作品ともとても素晴らしい作品ですので、グッドラックという風に声かけしますが、ラックは、それほどいらないのではないでしょうか。作品が、それほどすてきだと思います」とノミネートされた邦画のすばらしさを強調。「我々の作品は、国際映画賞のカテゴリーですが、そのカテゴリーには『ゴジラ』のような怪獣のライバルはいませんが、秘密兵器があります。モンスター級の俳優・役所広司がいます。明日はどうなるか分からないですが、心と魂のある作品です」と自信を見せた。
日本テレビ取締役専務執行役員を務める、スタジオジブリの福田博之社長は「スタジオジブリの社長に就任して4カ月しかたっておらず、さらにテレビ局の役員を兼務しており、宮崎駿、鈴木敏夫がこの場にいない時に私があいさつするのが相応しいのかどうか今でも答えは出ておりません」と複雑な立場を説明した。その上で「実はジブリを知り尽くしている副社長の中島(清文)がここで今日ごあいさつをする予定だったのですが、あまりにもオスカーがいただきたくてESTAA(電子渡航認証システム)申請を失念してしまい、昨日、羽田でお別れをしてきました」と、トラブルがあったことを明かした。そして「日本国内だけでなく、日本国外でも高い評価をいただき、我々の自信となています。ここまで来たら明日ビッグタイトルが手に入りますようにとお祈りしつつ、私のごあいさつとさせていただきます」と語った。



