元AKB48/元NMB48で女優の市川美織(30)を取材する機会に恵まれた。幅広い分野で活動する多才ぶりの裏には、飽くなき挑戦心とクリエーティブへの情熱があった。

明るいオーラと愛嬌(あいきょう)たっぷりの語り口が印象的だ。30歳になって新しく始めたいことを聞くと「昔ゲッターズ飯田さんに、『デブの星がある。30歳になったら太ります』って言われたんです!」と暴露。ずっとスレンダーだが「当時は何言ってるんだろうと思ってたんですけど、最近そうなる未来になっちゃうかもと思って。ピラティスを始めたい」とおちゃめに笑った。

市川は10年にAKB48研究生として加入。「フレッシュレモンになりたいの」のキャッチコピーでおなじみで、14年には広島レモン大使に就任。兼任を経てNMB48に移籍し、18年にグループを卒業した。

その後は舞台「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」でめんま(本間芽衣子)役を演じるなど、女優として活動。ほかにもモデル業、アパレル業、音楽活動などに取り組み、多才ぶりを発揮している。

自身の体形を生かし、低身長向けアパレルのデザインに挑戦したことも。「ニーズを狭めるってすごく大切なことだけど、難しくもあると改めて気付きました」と冷静に分析し「もう1回挑戦したい。体形や経験を生かしたお洋服作りをやりたいです」と意気込んだ。

23年には3人組レトロポップユニット「FANCYLABO」のメンバーとして音楽活動をリスタートさせた。「歌ったり踊ったり、ライブに出るっていうのがすごく好きだなって改めて感じました」と笑顔。「ちゃんと結果を残したい。一から構築してまた皆さんに知ってもらえるようになれたらいいなと思います」と語った。

また、ほかに関心のある物事を聞くと「美容です。30歳になった今だからこそ若かりし頃のスキンケアではダメだったなと分かってきて」と話した。「未来に向けての投資」と自身の肌質に合うスキンケアにこだわっているという。

「美容好き」を生かした仕事にも意欲を見せる。「メイクさんから『(美容について)自分から発信していけばもっといろんな仕事につながってくると思う』って言っていただいて。そういうジャンルのお仕事にも挑戦したい」とほほ笑んだ。

「生み出す」ことへの情熱が挑戦の原動力だ。「今までは出る側しかほとんどやったことがないので、その経験を生かして何かを作る人、生み出す人になりたいと強く思っています」と話す。「以前、30歳までに社長になるって話をしたことがあって。全然なってないんですけども(笑い)」といいつつ、「でも、社長って言わなくてもいいんですかね。何かを生み出せる人がいい。何歳からでも挑戦できると思ってます」とまっすぐな瞳で語った。【玉利朱音】