ロケバス内で女性に性的暴行を加えたとして、不同意性交などの罪に問われた、お笑いトリオ、ジャングルポケットの元メンバー斉藤慎二被告(43)が13日、東京地裁で初公判に臨んだ。
黒いスーツに紺のネクタイ、ややふっくらした印象で法廷に姿をみせ、検察の起訴内容読み上げでは、テレビ番組の撮影合間にロケバス車内で初対面だった出演者の女性に「かわいいね」などと声をかけ、キス、胸を触る、口腔(こうくう)性交をさせる行為があったことなどが明かされた。
被害女性はAさんとされ、裁判長から「起訴内容を理解したか?」と聞かれると硬い表情のまま「はい」と一言。内容については「私の行為にAさんは同意してくれていると思っていました」と否認した。
弁護側は、車内で女性と会話する中で好意を感じ、接触を受け入れていると思ったため、故意はなかったと反論した。「この裁判で斉藤さんに言い渡されたるべきは無罪」と主張。行為についても「胸はなで触っていない」「口腔(こうくう)性交の際は女性の頭を押さえつけていない」「Aさんの左手を着衣の状態で陰茎に押し付けていません」など「Aさんの同意があると認識」「少なくとも故意がないことは明らか」と語った。
斉藤は職業については「芸人です」と答えた。起訴内容によると、犯行は2024年7月30日午前、東京都新宿区に駐車中のロケバス内で行われた。検察はAさんは会社員で、SNSなども駆使して個人で活動していることなども明かされた。ロケ終わりにバスに戻った斉藤がAさんへ「今日は会えてうれしかった。なんか勃起してきたよ」と発言。「ごめんね。ついかわいくて」と言い、キスをしてバスを下車。そのあと、Aさんは知人や実母に陰茎をなめさせられたとLINEで報告。心療内科を受診、被害の5日後に警察に申告した。
行為中には身を乗り出す斉藤にAさんが「やめてください」と両手で押しのける場面もあったという。弁護側は1つ目の撮影終わりにAさんと親しい会話をしている中、2人の顔の距離が近くなり、Aさんが自分に好意を持っており、斉藤がキスをすることを受け入れてくれると感じたと説明。Aさんから「うれしいです。今日は一日頑張れます。幸せです」と発言があったことから、斉藤は「やはりAさんは好意を持ってくれている、受け入れてくれる思った」と感じたとした。
しばらく会話をして再度キスしたといい、「Aさんが受け入れてくれる様子だった」ため、服の中に手を入れて胸を触った。撮影が終わり、(斉藤が)着替えをしようとロケバスに戻るとAさんも戻り「Aさんがもう少し自分と一緒にいたいから乗ってきたのかな」と感じ、斉藤は下着を脱いで陰部をAさんに見せた。「Aさんは驚いて、笑った表情をみせた」といい、その後、10秒にわたり口腔(こうくう)性交。その際、頭を口元に押し付けてはいないと主張した。
最後はAさんが「誰か来ていませんか?」といい、斉藤も「そうですね」と口腔(こうくう)性交が終わったという。その後、「今日はありがとうございました」とAさん側から斉藤にキスがあったといい、2人は連絡先も交換したという。こうした背景から弁護側は「バスの中でキス、胸を触る、口腔(こうくう)性交があったことは事実です」としつつ「いずれも同意してくれていると思っていました」と語り「また検察官は芸能人として影響力があったと主張していますが、本当に影響力があったか。証人の証言、斉藤さんの説明で判断してほしい」「不同意はない」などとも述べた。斉藤は「反省すべき点はあったと考えている」とし、謝罪。示談を進めていることも明かした。
裁判では事件を捜査した警察官による証人尋問も行われ、検察側が証拠としているAさんが親族、交際者など関係者に被害を訴えたLINEのトーク履歴について、検察、弁護側から質問があった。
ジャングルポケットは06年に結成し、コントの日本一を競う「キングオブコント」で準優勝するなど活躍。所属事務所の吉本興業は今回の件を受け、24年10月に斉藤被告とのマネジメント契約を解除し、トリオはコンビへと形を変えて活動している。
次回の裁判は3月17日に行われる予定。



