落語家三遊亭円楽が「五代目円楽一門会」の会長兼理事長に就任し、このほど会見を行った。
約1年前に、当時会長の三遊亭円橘の「鶴の一声」で指名を受けたという。当時を振り返り、円楽は「他の人にしてください…、という気持ちが大きかったですが。でも、自分を奮い立たせるために言ってくれてると感じましたので、腹くくるかと思いました」と話した。
1年前といえば、王楽あらため王楽7代目円楽の襲名披露興行を行っていた時期で、多忙を極めていただろう。さらに会長打診されたとなると「別の人にしてください」と言いたくもなるだろう。
ただ、それでも受けたのは、師匠や先輩たちへの思いがあったからだ。円楽は「我々、小さい団体ですが、よその協会の師匠方と仕事した時に、自分たちが良くしてもらえるのは、5代目(圓楽)はじめ先輩たちが、ちゃんとした付き合いをしていたから」と話し、後輩たちにもそういう姿を示したいとした。
09年に亡くなった5代目圓楽さんからの言葉を想像すると? と問われると、「27番目の最後の弟子だったので、おじいちゃんと孫のようにかわいがってもらいました。『頑張んなさいよ』と(言ってくれるのでは)。6代目はおそらく『ここからだよ』と言ってくれると思う」と、22年に亡くなった6代目円楽さんについても語った。5代目と6代目、それぞれからの言葉を想像していた時は、なんとも柔らかく、切ないような、いろんな感情をのぞかせていた。
「上に立つ人は、引っ張っていくタイプと、助けなきゃしょうがないなというタイプがいるとしたら、僕は間違いなく後者」としつつ、円楽は、父三遊亭好楽を引き合いに「見てきたのは父親の動きです。父親はどうしたら人に喜んでもらえるのかを考えていた。父親だったらこうするかなとかというのはあります」と語った。
今後、やっていきたいことを聞かれると「今、二つ目の子たちがすごくいい。まとまりもいい。風通し良く、かつ、なれ合いならないよう、家族的ないいところは残しつつ、戦える戦力、土壌を作ること」と話した。たくさんの先輩の姿を重ねながら、「五代目円楽一門会」を分厚くしていく、1歩が始まった。【小林千穂】



