NHK連続テレビ小説「風、薫る」(月~土曜午前8時)に出演中の俳優藤原季節(33)が、9月1日に東京・後楽園ホールで行われるプロボクシングの興行に出場することが7日、分かった。役作りで23年1月からジムに通い始め、24年9月にプロテストに合格。人生で唯一、続けられた芝居がきっかけで始めたボクシングが、生きる1つの意味となり「やり切った」と言い切るため後先は考えず1試合にかけ初戦のリングに立つ。9月まで出演回の放送が続く中、朝ドラ俳優がプロボクシングのリングに立つのは極めて異例だ。
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藤原は、25年のNetflixシリーズ「阿修羅のごとく」(是枝裕和監督)への出演が決まり、23年1月に輪島功一スポーツジムに入会した。同11月に後楽園ホールで試合のシーンを撮影し年末に撮了後、1度は休んだが、プロテストを諦めきれず、合格を目指し再始動し24年9月に合格。25年8月に引っ越しに伴い同ジムを休会し練習からも離れたが、4月に再開。同ジムから移籍した磯谷和広トレーナーを追いかけ石神井スポーツボクシングジムに移り、試合出場という目標を掲げた。
ケガを含めたリスクも考慮し、所属事務所オフィス作と何度も話し合った末に出場を決断したのは、人生の証を立てるため。「大学も中退し、お世話になったアルバイトも逃げるように辞め、子どもの頃から人間関係もうまくいかなかった。芝居だけが自分が続けられる唯一の道でしたが、ボクシングを続けるうちに、たくさんの出会いもありました」と吐露。「ここで辞めれば、その出会いも経験も、今まで通り中途半端で終わってしまう。ボクシングだけは『やり切った』と言えれば、やっと人生に覚悟が持てる気がします。1人の人間として、臆せず前向きに生きていけそうな気がします」と語った。
試合はDanganプロモーション主催興行に組まれたスーパーバンタム級(55・3キロ以下)4回戦で、相手はともにデビュー戦となる松村航(26=FUNABASHI E-BOX)に決まった。松村はサウスポーで、オーソドックス(右構え)の藤原にとっては、対策も必要になる。8月まで続く「風、薫る」の撮影と並行し、試合に向けた調整を続けるが「まずは、この1回を戦い抜くことしか考えていません」と、全てをかける覚悟を示した。
◆藤原季節(ふじわら・きせつ)1993年(平5)1月18日、北海道生まれ。14年に活動を開始。16年の映画「ケンとカズ」(小路紘史監督)で頭角を現し、20年の主演映画「佐々木、イン、マイマイン」(内山拓也監督)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞、TAMA映画賞最優秀新進男優賞。「風、薫る」で海軍中尉・小日向栄介と正体の詐欺師・寛太の2役を演じる。
○…芸能人がプロボクシングのリングに立ったケースとしては、ロバート山本博(47)が08年にプロライセンスを取得し、14年11月にフェザー級4回戦に臨み4回TKO勝ちした。ともにデビュー戦だった対戦相手の高橋陸は、後にジロリアン陸のリングネームで17年に東日本スーパーフェザー級新人王になり22年には日本ライト級王座に挑戦。11年の極真会館主催「第7回国際青少年空手道選手権大会」13・14歳男子55キロの部で世界一となった横浜流星(29)は、主演映画「春に散る」(瀬々敬久監督)の役作りが高じて23年6月にプロテストを受け合格。WEST.重岡大毅(33)も24年12月に合格。いずれもC級ライセンスを取得した。



