女優の菅原りこ(25)北澤早紀(29)長月翠(26)がこのほど取材に応じ、27日から始まる出演舞台「It’s SHOW TIME」(シアター・アルファ東京、30日まで)の見どころなどを語った。
父の死をきっかけに、借金や現実に追い詰められた主人公の少女が不思議な出来事によって1980~1990年代の思い出のショーパブ「CANDY」へタイムスリップ。閉店危機に立ち向かうスタッフやダンサーらと出会い、時代を超えた交流で魅せるエンターテインメント作となっている。
主人公の美咲を演じる菅原は「最初に台本をいただいた時に、これはもう絶対に面白い舞台になると思って楽しみにしていました。稽古が始まってからは演者のみなさんとの絆も深まって、本当に今でも支えられて、感謝しかない現場でした」と語った。
ショーパブが舞台だけに、劇中では歌とダンスを披露する場面もある。北澤と長月はそれぞれ菅原演じる主人公がタイムスリップした先で出会うダンサー役。北澤が「CANDY」、長月はかつて同店舗に所属しながらライバル店に移籍したキャラクターとして登場する。
菅原はかつてNGT48、北澤はAKB48、長月もラストアイドルとそれぞれがアイドル活動経験者。当時をほうふつとさせるダンスシーンには気合が入っているといい、北澤は「それぞれのチームの系統も違うので、きっとダンス好きの皆さんは楽しんでいただける要素なんじゃないかなと思っています。他のキャストの子にはそんなに踊ったことがないよっていう方も結構いまして、みんなで協力して、自分の得意な振り付けはみんなに教えて、こういう雰囲気、こういうニュアンスでいこうっていうのもたくさん話し合いながら稽古してきたので、いいものをお見せできたらうれしいなと思っています」と力を込めた。
長月は今作の魅力について「インド映画くらい盛り上がります!」とキャッチーに表現した。「インド映画って泣いて笑って怒って楽しんで踊って…みたいなイメージがあるんですけど、それぐらい喜怒哀楽があります。何か辛いことがあったり、悩み事があるなって人に見てもらってスッキリしてほしいです。インド映画とSFとダンスのコラボですね。今回はすごいことになります。もう笑いあり、笑いあり、涙あり、ダンスありって感じです。笑いは2回ありますね」とうなずいた。
主人公の菅原演じる美咲はタイムスリップした先でダンサーたちと出会い、さまざまな出来事に巻き込まれていく。美咲がタイムスリップした先の登場人物たちはそのことに気付いていない設定ゆえの会話などの掛け違いがさらに笑いを生んでいくという。菅原は「私だけが現代から来ているので過去の方と触れて物語が進んでいくのは面白いですよね。勇気をもらえたり、前向きになれることが多いんじゃないかなと演じていてもすごく感じましたね」と話した。
個人では2度目の舞台主演作だ。「座長らしいことは全くできてない」と言うが、北澤と長月は首を大きく振った。長月は「背中で語ってたよね」と振り返り、北澤も「誰よりも本当にセリフが多いんですけど、稽古では誰よりも早く台本を外してやっていて、私たちがすっごい焦りました(笑い)。その姿勢で自分たちも『よし、頑張ろう』と気合が入っていましたね。多分全員が思っていると思います」と明かした。
また、今回はダンサー役などで初舞台のキャストも多いという。長月は「彼女たちの初舞台でしか出せない熱量がすごくあるんです。コメディー寄りの作品なので、もう何度も舞台をやっている人だと、こうしたら面白いだろうなっていう考え方の基盤ができてしまっているんですけど、初舞台って何でもできるんですよ。そこがめちゃくちゃ見どころですね。あとは伏線もあるので、何度も見たくなる作品になっています」と紹介。ダブルキャストの演者は役決め稽古を経てそれぞれに合った役を演じているといい、北澤も「それぞれの演技の魅力が出ているので、多分見ている方も面白いんじゃないかなと思います!」と話した。
3人共にアイドル活動を終え、舞台をはじめとしたさまざまな作品で役者として活躍を続けている。菅原は「お客さまと直接同じ空気感を楽しむことができる」と舞台が好きだといい「(かつてアイドルとしてステージに立っていた)懐かしさもありますね。これからも舞台人として幅を広げて、大切にしながらいろんな作品に出会っていけたらいいなと思っています」と意気込んだ。
北澤はAKB48在籍時から悩まされてきた膝の半月板損傷の治療のため、今作を一区切りとし、舞台出演を含む一部活動を休止する。保存療法でサポーターをつけるなどして付き合ってきたがここで手術を決断。「半年ほどお休みします。ダンスやアクションなど体を動かす系の作品がすごく好きなので、その手術を経て、よりパフォーマンスに力を入れていきたいなと思っています」。今作でも膝にサポーターをつけ、全身全霊で臨む。「早くも今年ラスト舞台になるので。気合入れていきます。みなさん観に来てください!」と呼びかけた。
長月は舞台や映像作品のほか、ジャズシンガーである母親の影響もあり音楽活動にも励んでいる。9月5日にもライブを控えており「母のように歌い続けられる人間になりたいなと思っているので、今、修行をしながら少しずつジャズクラブに出させていただこうとしているところです。今年から来年にかけては芸を磨く年にしたいと思っているので、自分ができること全てを全力でやりたいなと思っています。あとはファンクラブの方で要望が多かった運動会をやりたいなと思っています!」。私生活では子育てにも奔走しており「稽古中も結構大変でしたね。皆さんがすごく助けてくれて、やりやすいようにやってくださいました。そうした思いを受け取って、しっかりと感謝を伝えられる、人に優しいパスを出せる女優さんになっていきたいです」。
三者三様の思いも込めてステージに立つ。菅原は「この作品で出会えた演者のみなさん全員が本当にすてきで。みんなで高め合えるような、そんなすてきなカンパニーなので、とてもいい作品が出来上がりました。皆さまと一緒にこの『It’s SHOW TIME』の世界を過ごせたらいいなと思っております。ぜひ劇場までお越しくださるとうれしいです!」と締めた。
舞台は8月27日から30日まで東京・恵比寿のシアターアルファ東京で上演する。
【松尾幸之介】



