演歌歌手天童よしみ(71)の福島・只見町特別観光大使委嘱式と記念ミニコンサートを取材した。
おそらくこの取材がなければ訪れることがなかった只見町。同町は福島県の最西部に位置し、東京からのアクセスはかなりの時間を要する。この取材では上越新幹線浦佐駅で下車し、そこからは車で移動。今回は関係者やバンドメンバーらとマイクロバスでの移動だったため、2時間弱と乗用車よりもやや時間を要した。しかも、そのほとんどが山道。携帯を見ると“衛星モード”と、見たことがないモードになっていた。
同町でかろうじて知っていたのは只見ダムだ。写真を撮影する“絵作り”はこの只見ダムでの撮影となった。紙面ではかなりのスペースを割いてもらったが、耐えられる写真で胸をなでおろした。
大阪・八尾市出身の天童がなぜ、同町の特別観光大使になったのか。天童の祖母が同町の出身者であり、「道頓堀人情」を発売した85年、当時の町長が「雪祭り」のPRのため天童にコンサートを依頼。「紅白に出るまで応援する」という心意気で、同町でコンサートを開催していたという。
祖母は17年に亡くなっているが、御年105歳だった。町役場の方に確認すると、最長寿ではなかったが、なんと100歳越えが現在も5、6人いるというまさに、長寿の町でもあるようだ。冬は日本有数の豪雪地帯であり、長寿の理由が思い付かないのだが、人口に対する長寿率が高そうなことに驚いた。
もう一つ驚いたのは、天童の母だ。行きの新幹線を降りた際に「娘がいつもお世話になっています」と。ここで初めて天童の母と気付くのだが、年齢を確認してビックリ! なんと、93歳だったのだ。この日の行程となった東京~只見町~東京に同行。マイクロバス乗降の際の段差には、さすがに助けが必要だったが、それ以外は1人でしっかり歩いていたのだ。
祖母は105歳で亡くなり、母は93歳でご存命。天童も71歳とは思えないステージを見せつけている。昨年11月、昭和百年にちなんだ100曲歌唱コンサートで約6時間歌ったのは、記憶に新しい。天童家の元気さに、「腰が…」などと、弱音を吐いている場合ではないと…(笑い)。
それと同時に、実家のおふくろを思い出した。83歳となるおふくろは、実は天童の大ファンだ。公私混同となるため、天童本人には話していない。だが今回の取材を終え、おふくろが生きている間に、コンサートチケットをプレゼントしようと思った。【川田和博】



