宝塚歌劇100年の歴史を写真、映像、スターゆかりの品でつづる「宝塚歌劇の殿堂」が4日、兵庫県宝塚市の宝塚大劇場内にオープンし、OGの鳳蘭(68)、現役生代表で劇団理事の轟悠らがテープカットを行った。大劇場の2階、3階にあり、入場料500円。

 2階エントランス、入り口には甲にしき(71)が「この恋は雲の涯まで」公演で着用した甲冑(かっちゅう)がお出迎え。宝塚の至宝と呼ばれた春日野八千代さんをはじめ、殿堂入り100人のスター、スタッフゆかりの品が並び、2階中ほどには、個性的なファッション、髪形で一時代を築いた大地真央(58)が、84年のショーで着用した白と黒のストライプの衣装が掲示。その足元には、素顔を生かしたナチュラルメークのカットが表紙となった写真集も展示された。

 2階がOGゾーンで、3階は現役ゾーンと企画展コーナー。現役ゾーンには、スターがフィナーレで背負う羽を使い、記念撮影できる体感コーナーが設けられた。コーナーの目玉は、実際にスターが公演で使用したシャンシャン(フィナーレでトップらが持つ小道具)。撮影時にシャンシャンを手にすることが可能で、公演で使われた実物が用意されている。

 シャンシャン、展示の衣装は、公演中の組の前公演で使われた物になり、現在は月組公演のため、用意されていたシャンシャンは、前公演「ファンタスティック・エナジー」で、トップ龍真咲、トップ娘役愛希れいかが手にした物になる。

 同コーナーのスタッフによると、羽はトップが背負う物だと10キロほどの重さで「安全が確保できない」として、1キロ前後の軽い羽仕様に。大階段の一部も再現し、実際に羽を背負い階段を下りることもできる。ただし、階段の幅も、実際だと23センチほどの狭さだが、安全面への配慮から25~26センチほどの幅になっている。

 また、企画展の第1回は「白薔薇のプリンス

 春日野八千代展」(8月18日まで)で、往年の映像が流され、楽屋も再現されている。第2回企画展は8月22日から12月15日までの「大浦みずき展」。