タレントのローラ(24)が、父親が再び詐欺の疑いで警視庁に逮捕されたことを受け、24日に所属事務所を通してコメントを発表した。

 「このたびはお騒がせして本当に申し訳ありません。父のことは私が責任を持って、弁償をさせていただきたいと思います。何度も父のことでみなさんにご迷惑をお掛けして本当に申し訳ありません」

 ローラの父でバングラデシュ国籍の職業不詳ジュリップ・エイエスエイ・アル容疑者(54)は、バングラデシュで診療を受けたと偽り、海外療養費をだまし取ったとして、警視庁組織犯罪対策1課は23日までに、詐欺の疑いで逮捕された。

 逮捕容疑は07年、バングラデシュでデング熱にかかり、病院で約1カ月診療を受けたとする虚偽の申請書を当時住んでいた東京都多摩市に提出し、海外療養費約98万円を同市からだまし取った疑い。

 組対1課によると「入院したのは間違いない」と容疑を否認している。一方、バングラデシュ警察は、警視庁の照会に「病院には来ていない」と回答した。申請書の医師のサインやゴム印は偽造されたものだったという。

 組対1課は、同様の手法で、07年に民間保険会社2社から計約54万円、12年に別の1社から約49万円の保険金を詐取した疑いがあるとみて調べている。

 ジュリップ容疑者は今年7月に、バングラディシュで治療を受けたと偽り、国民健康保険の海外療養費をだまし取った詐欺容疑で逮捕されたが、東京地検が8月に「現時点では起訴するに足る証拠がない」として処分保留で釈放していた。今回はそれとは別の詐欺容疑。

 ジュリップ容疑者の在留資格は「永住者」。海外療養費は国民健康保険制度の1つで、海外で支払った医療費の一部が還付される。在留資格のある外国人も加入できる。