韓国出身の5人組グループ、東方神起の活動休止が3日、日本の所属事務所エイベックスから発表された。「『東方神起』としての活動は休止致しますが、たぐいまれなる才能を持つ、未来ある若者として、今後もそれぞれ5人の活動に関して全力でサポートして参る所存」としている。関係者によると、将来の再活動に可能性を残すため「解散」とは銘打っていないが、事実上の解散とみられる。

 「活動休止」のきっかけは昨年7月、ジェジュン(24)ユチョン(23)ジュンス(23)の3人が、韓国の所属事務所に専属契約無効を求める仮処分を申請したことだった。同10月にソウル中央地裁が契約の効力を一部停止、独自の音楽活動を認める決定を下した。現在も係争中ながら、この判決によって「2人対3人」の対決の構図が確定的になり、5人での活動は事実上の凍結状態になった。

 今後5人は、歌手や俳優などそれぞれのソロ活動に力を入れていく。ジェジュンは15日スタートのフジテレビ系ドラマ「素直になれなくて」(木曜午後10時)に俳優としての出演が決まっている。チャンミン(22)も韓国で放送予定のドラマ出演が決定。ジュンスは5月26日に新曲を発売する。また、主演映画「天国の郵便配達人」の日本公開が5月29日に迫っている。

 昨年から東方神起の「解散説」はファンの間でささやかれてきた。関係者によると、エイベックスでは、せめて日本だけでも5人そろった「東方神起」として活動できないかを懸命に模索してきたという。背景には、先月発売のシングル「時ヲ止メテ」が30万枚、2月発売のベストアルバム「BEST

 SELECTION

 2010」が80万枚の出荷を記録するなど、5人を支えるファンの強い後押しがあった。エイベックス松浦勝人社長(45)はこの日、ツイッターで活動休止を「悲しみ」と表現し、「僕にできることはすべてしました」と、失意の心境を記した。オフィシャルファンクラブは午後6時、会員あてに一斉にメールを送信。クラブを「5人とのきずなの場所」だとして、今後も存続させる方針の検討に入ると発表。それからわずか2時間で約1500件の問い合わせが殺到し、ほとんどが「ファンクラブを残して」との声だった。

 [2010年4月4日7時59分

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