21日に亡くなった俳優長門裕之(ながと・ひろゆき)さん(本名・加藤晃夫=かとう・あきお、享年77)の東京・世田谷区の自宅を22日夜、タレント萩本欽一(70)が弔問した。報道陣に囲まれた萩本は「大好きな人がいなくなっちゃった。悔しいよ。ありがとうだけを言いたかった」と目に涙を浮かべ、唇をかみしめた。

 長門さんとの付き合いは独身時代から。「日活の大スターと思っていたら、家に遊びに来いよって言われて3日に1度は訪ねていた。弟のように付き合ってくれた」という。朝丘雪路にすすめられて長門さんと対面し「今にも『お前、うるさいぞ』と声を出しそうな顔でした」。コント55号の相方坂上二郎さんを3月に亡くしており「良い相棒が亡くなって、良い兄貴が亡くなって。言葉がなかなか見つからない」と声を詰まらせた。萩本は09年10月、長門さんの妻南田洋子さんの葬儀で弔辞を読んでいる。

 この日、長門さんの事務所関係者が23日通夜、24日告別式の日程を発表。喪主は弟の俳優津川雅彦(71)が務める。また、死因は消化管出血であることも明らかにされた。

 長門さん宅を女優富司純子も弔問。女優森光子、歌手川中美幸、タレント藤村俊二、昭和九年会などから花が届けられた。