5人組アイドルグループ、ももいろクローバーZが21日、初の横浜アリーナ公演を実現した。今日22日と合わせた2日間公演も初で、グループ史上最多の約2万5000人を動員し、この日は全国29カ所のホールでも生中継された。最大のサプライズは、AKB48指原莉乃(19)の飛び入り参加。「ゆび祭り~アイドル臨時総会~」(6月25日、日本武道館)への出演を頼み込んだ。初の西武ドーム公演「サマーダイブ2012」(8月5日)の開催も発表された。

 ももクロのライブに突如、AKB48のオープニングテーマが流れた。ファンは状況を理解できず沈黙。その直後、指原がせり上がりで登場した。

 「すみません、ももクロさん。おじゃまします。こんな所まで、すみません」。

 会場内が騒然とする中、腰を低くし恐縮しきりの指原。“敵陣”に乗り込んだだけの理由はあった。自身がプロデュースする「ゆび祭り」出演オファーだ。SUPER☆GiRLS、渡り廊下走り隊7ら6組が集うアイドルの祭典に、人気急上昇中の、ももクロを呼ばないわけにはいかなかった。

 思わぬ“道場破り”を受け、ももクロの高城れに(18)が「さしはら~!

 おめーよー、いい根性してんじゃねえか。ここで1曲歌ったら考えてもいいぞ」と挑発。指原が受けて立ち「やってやるよ!」とソロデビュー曲「それでも好きだよ」を披露した。その誠意にリーダー百田夏菜子(17)が「こんなに頑張ってくれた。断る理由はないよね~。ももクロがその勝負受けて立つから、首洗って待っておけ~!」と快諾した。

 ステージではもう1つ、ももクロ史に残るサプライズがあった。8月5日に3万人動員の西武ドームで初ライブを行うことを発表。初耳のメンバーは、驚きから膝から崩れ落ち、有安杏果(17)は目に涙を浮かべた。昨年7月27日の初アルバム発売の際は、炎天下、シャワーも浴びず、汗だくのまま選挙カーに乗って都内を“遊説”した。同年8月の夏ライブは、よみうりランドで開催し、約6000人を集客したが、今年の西武ドームでは、その5倍。努力が実った。

 この横浜アリーナ公演2日間のチケットは、発売開始3分で完売。AKB48の最強ライバルになりつつある5人の勢いは日々、加速している。【三須一紀】