東京ドームで巨人-阪神3連戦の初戦を観戦した。
私はもともと日本テレビの記者であり、初めての仕事が巨人担当で長嶋茂雄監督の番組への送迎もさせて頂いたこともあり、年季の入ったジャイアンツファンを自任している。
「真夏の天王山」巨人VS阪神の首位攻防戦。オレンジタオルを首に巻きネット裏最前列に気合十分で応援に駆けつけた。
中盤までは巨人・山崎伊織、阪神・村上頌樹の投げ合い。1点を争う接戦になるかと思われた。巨人は初回裏、先頭打者がヒットで出塁。村上攻略へ絶好の先制機を迎えたが、後続の鋭い打球が二直となり併殺。私はここが一つのポイントだったと思う。ここで先制点が入っていれば、チームに精神的な余裕が生まれ、試合の景色も違ったものになっていたかもしれない。
一方の阪神は3回、近本光司、森下翔太のソロ本塁打で先制。巨人も4回、ダルベックの一発で1点差に迫った。試合が大きく動いたのは6回だった。阪神は先頭の佐藤輝明、大山悠輔が連続四球で出塁。山崎は150キロを超える速球を武器に三振を奪うなど好投していたが、私はこのあたりが継投を考えるポイントではなかったかと思う。その後、阪神はタイムリーを重ね、一挙4得点。勝負の流れを一気に引き寄せた。
巨人打線は、今季すでに2度完封されている村上を最後まで攻略できず、5回以降は無安打。村上に8回3安打1失点と封じ込められた。
そして何より印象に残ったのが、阪神打線の「華」だ。森下が2本塁打。そして9回には佐藤が推定146メートルの特大2ラン。東京ドームの広告看板を直撃し、広告主から100万円の賞金まで飛び出した。阪神の3番、4番が火を噴いた夜だった。
対する巨人はダルベックの一発のみ。「巨人、大鵬、卵焼き」の昭和に育った巨人ファンとしては、何とも物足りない。阪神の3、4番の破壊力と比べれば、その差にただただ脱帽するしかなかった。
結局、真夏の「天王山」は阪神の3連勝。今の巨人に必要なのは、単に数字を残すバッターではない。打席に立っただけでスタンドの空気が変わる。相手投手が恐れ、ファンが一発を期待して身を乗り出す。そんな「華のあるスラッガー」が、今の巨人には必要だ。



