米メディアによると、小説「ガラスの街」などで知られる米作家ポール・オースターさんが4月30日、肺がんによる合併症のためニューヨークの自宅で死去した。77歳だった。

1947年、東部ニュージャージー州生まれ。コロンビア大大学院で文学を学んだ。石油タンカーの乗組員を経てフランスに渡り、文学作品の翻訳などに従事。74年に帰国した。

85~86年、「ニューヨーク三部作」と称される「ガラスの街」「幽霊たち」「鍵のかかった部屋」を発表し、現代米文学の旗手として一躍注目を集めた。

他の代表作に「ムーン・パレス」(89年)、「偶然の音楽」(90年)、「幻影の書」(2002年)など。映画「スモーク」(95年)などの脚本も手がけた。

晩年まで意欲的に創作活動に取り組んだ。邦訳も多数出版された。(共同)