米司法省は9日、大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手(29)の銀行口座から金を盗んで不正送金した罪に問われた元通訳、水原一平被告(39)の審理について、判決まで数カ月を要する可能性があると指摘した。罪状認否は14日午前11時半(日本時間15日午前3時半)。水原被告は形式的に無罪を主張し、後日に法廷で罪を認める見通し。

水原被告は銀行詐欺などの罪を認める司法取引に応じている。刑期は最高で禁錮33年だが、連邦検察は司法取引に基づき軽減を申し入れる。

司法省によると、14日の罪状認否は治安判事の下で行われる。法定刑の上限が禁錮1年以上の「重罪」について、治安判事には有罪答弁を取り扱う権限がない。このため水原被告はいったん無罪を主張し、後日に連邦判事の下で罪を認めることになる。

連邦地検によると、水原被告は2021年11月ごろから24年3月ごろにかけて、違法スポーツ賭博で抱えた借金返済のため、大谷選手の口座から胴元側に約1659万ドル(約25億7800万円)を送金した。大谷選手の口座から得た410万ドルを課税所得として申告しなかったとして、虚偽の納税申告の罪にも問われている。(共同)