自民党の簗和生農相は2日、国会内で記者会見し、5月の地元会合で、衆院選で自身を応援しなかった首長がいる自治体の道路予算を大幅にカットしたと発言していたことを認めた。「誤解を招くような言いぶりだった」と釈明し、道路予算を巡る国土交通省への働きかけを否定した。農相を辞任しない考えを表明した。野党は5日召集の臨時国会で発言の真意を追及するとともに、高市早苗首相の任命責任を問う方針だ。

関係者によると、簗氏は5月24日、栃木県大田原市で開かれた自民支部の総会後の懇親会で、衆院選で首長が自身を応援しなかったとして「那須烏山市と那珂川町の本年度の道路予算は大幅にカットした」と発言した。簗氏の支援者らが出席していた。

今週発売の週刊新潮が音声データを基に発言を詳しく報じていた。簗氏は会見で「報道で書かれているので、そういう発言をしたのだと思う」と認めた上で「自民党の身内の会ということもあり、少し誤解を生むような発言をしてしまったことがあったと思う」と述べた。自らの進退に関し「しっかりと職務を果たしていきたい」と述べた。

道路予算をカットしたとの発言について「国土交通省に問い合わせ、箇所付けの結果の報告を受けた。その内容を自民党支部の会合で報告した」と述べ、予算に関する働きかけの事実はないとした。一方、那須烏山市と那珂川町では、国の社会資本整備総合交付金のうち道路整備などに充てる部分が、2025年度から26年度にかけて大幅に減額された。

国民民主党の榛葉賀津也幹事長は2日の会見で「『自分を支持しないと自治体の予算をカットするぞ』というのは、よろしくない」と指摘。民主改革の会の後藤祐一国対委員長は記者団に臨時国会で追及する考えを示した。

簗氏は2月の衆院選で栃木3区から立候補。選挙区で敗れ、比例復活で6選した。那須烏山市と那珂川町は栃木3区に含まれる。(共同)