返礼割合は3割まで、楽器や宝飾品はふさわしくない-。ふるさと納税の返礼品競争を受け、是正を求めた総務省の4月1日付通知から2カ月。地域ごとの持ち味を生かした返礼品を工夫してきた自治体は、見直しを進めつつも、困惑を隠せない。

 総務省通知の対応に追われる市町村の担当者の間で、「ガッツがあるなあ」と話題になったのが鹿児島県曽於(そお)市だ。キャンピングカーを返礼品に出したからだ。

 12年のものづくり日本大賞に選ばれ、生産待ちが続く地元企業の人気軽キャンピングカー「テントむし」で、500万円の寄付の返礼品。昨年は3台、今年は5台を準備したが、すぐに申し込みがあり、受付を終了した。担当者は「5台を発注しており、やめれば事業者に迷惑がかかるため、続行した」。ただ、通知を受け、来年度からは取りやめるという。