小泉家の「雪辱戦」が、再び始まった。自民党の小泉進次郎農林部会長(36)の地元、神奈川県横須賀市の市長選が18日、告示された。14年衆院選で得票率が8割を超え、地盤は強固なはずが、市長選は父純一郎氏の時代から09年、13年と「自前候補」が吉田雄人市長(41)に2連敗。今回、進次郎氏はタレント上地雄輔の父で元市議の上地克明氏(63)を担いだ。この日の出発式で「4年前の悔しさ、涙を思い出そう。私も死力を尽くす」と訴え、「ふたを開けてみないと分からない激戦。足を止めた方が負けだ」と、「三度目の正直」へハッパをかけた。

 過去2度の市議選で連続トップ当選した上地氏も、緊張の表情で「横須賀が停滞から復活できるかだ。全身全霊で戦う」と訴えた。

 一方、3期目を目指す現職の吉田氏は、逆風の中の戦いだ。今年3月、自身の名刺で市内観光の割引を受けられるようにしていたことが発覚。市議会で、問責決議や辞職勧告決議が可決された。陣営は「これまでで最も厳しい選挙」と引き締める。吉田氏は「失敗も勇み足もあった」とした上で「2期8年の実績だけでなく、市民の皆さんに感謝の思いを伝えたい。市民の手で市政を進めるためにも、絶対勝たなければ」と訴えた。共産党の林伸明氏(51)も出馬する。投開票は25日。【中山知子】