公式戦29連勝の新記録を樹立した将棋の最年少プロ、藤井聡太四段(15)が来年4月、高校進学することを決めた。25日、日本将棋連盟が発表した。愛知県有数の進学校である中高一貫校の名古屋大学教育学部付属中学3年に通うが、高校進学か、将棋1本に専念するか迷っていた。

 進路が注目される中、進学を決めた藤井は同連盟を通じて「すべてのことをプラスにする気持ちでこれからも進んでいきます」とコメント。

 過去、中学生でプロ入りした加藤一二三・九段(77)、谷川浩司九段(55)、羽生善治棋聖(47)、渡辺明2冠(33)はいずれも高校へ進学しており、先人たちと同じ道を進むことを選んだ。

 師匠の杉本昌隆七段(48)は「中高一貫校からの進学は自然な流れで、現時点ではベストの選択と思います」とコメント。学業と将棋の両立に「選んだ道を最善手にするのは本人次第です。学業と将棋のさらなる精進を期待します」とエールを送った。

 藤井と同じく14歳の中学2年でデビューし、学業両立の難しさを経験した谷川浩司九段は「熟慮の末の決断でしょう。『指した手が最善手』という言葉も将棋界にはあります。高校へ行って良かったと心から思えるようにしてほしいです。それが出来る人だと思っています」と日本将棋連盟を通じコメントした。