民進党の前原誠司代表は27日、党本部で開いた両院議員総会であいさつし、衆院選で党を分裂させる形で戦う原因をつくったことの責任を取り、辞任する意向を正式に表明した。

 「小池新党との合流で、ボタンの掛け違いがあり、結果が整わなかった。政治は結果責任だ。私は責任を痛切に感じている」と陳謝した。

 希望の党の小池百合子代表(東京都知事)との協議を経て、希望への全員の合流を目指したが、小池氏のリベラル系排除で党はバラバラに。前原氏は、あいさつの冒頭で「まずは、みなさんにおわび申し上げたい」と切り出した。

 その上で、希望側との交渉に一任を取り付けたにもかかわらず、全議員に公認が出なかったことや、野党VS安倍政権の構図に持ち込めず、与党で3分の2獲得を許したことなどを挙げ「心からおわびしたい」と述べ、おわびを繰り返した。

 一方で、何も手を打たずに衆院選に臨んだ場合は「民進党の離党者が多数出る。新たな政党ができると、さらなる離党者が予測され、野党共闘をしても一部をのぞけば惨憺(さんたん)たる結果だったと思う」と、悩んだ末の行動だったと理解を求めた。

 今後については「責任を取る人間が決めるなという意見もあると思うが、一定の方向性を決めた上で、私は辞任し、新たな執行部でスタートすることが大事だ」と述べた

 9月1日の代表就任からまだ約2カ月、代表就任希望との合流に一任を取り付けた先月末の両院議員総会からも、わずか1カ月あまり。混乱の中、辞意を表明した前原氏は、最後にも再び「申し訳ございませんでした」と頭を下げた。