東京・上野動物園は12日、この日で生後6カ月を迎えた雌のジャイアントパンダ「シャンシャン(香香)」の近況を発表した。体重は9日の身体検査で12・7キロ。先月29日の計測から900グラム増えた。健康状態も良好で、19日からの一般公開に向けても順調な様子だという。

 同園によると、シャンシャンは1~3時間起きたあと、3~4時間眠るというサイクルで過ごしている。起きている時間は木登りをしたり、母親のシンシンと追いかけっこをして遊ぶなど、活発な様子だという。渡部浩文副園長は「2頭はとても仲良しで活発。シンシンもしっかり面倒を見ている」と笑顔を見せた。

 19日からは、1日400組限定での一般公開が始まる。同園では、休園日や開園前に観覧通路側のシャッターを開閉させるなど、飼育員以外の人に慣れさせる練習をしている。数十人の職員が集まった状況でも、母子ともに落ち着いて過ごしているという。渡部副園長は「公開に向けて大きな不安はないが、カメラのフラッシュや大声での会話などは遠慮してほしい」と話した。

 観覧券の抽せんは、11日午後2時の時点で約23万1000組の応募があった。年内9日分のうち12月23日が第1希望の応募は最多の約5万6000組が寄せられ、1日最大約140倍の狭き門になっている。渡部副園長は「制限するのは心苦しい。慣れてきたら少しずつ時間を延ばして、多くの方に見ていただきたい」と語った。

 また、シャンシャンの公開を控え、この日から園内の喫煙所は廃止され、全面禁煙になった。