23日午前9時59分ごろ、草津白根山の本白根山(群馬県草津町、2171メートル)が噴火した。

 政府や群馬県災害対策本部によると、麓にある草津国際スキー場で、噴石などによって1人が死亡し、11人が重軽傷を負った。草津白根山で噴火が確認されるのは1983年以来となる。

 群馬県長野原町の桜井修平(28)と華菜さん(28)夫妻は兄と3人でスキーに来ていた。山頂近くの6人乗りゴンドラの中にいた。左から「ドドン」という音がして黒い煙が見えた。「変だな」と思っていると、バチバチバチバチッとゴンドラの窓に何かが当たり始めた。細かい噴石だった。ゴンドラは、大きく揺れた後にストップ。「ゴンドラが落ちるんじゃないか」と思うくらい激しい揺れだった。下の雪面までは20~30メートル。「飛び降りるには高すぎた」。噴石が当たる音は、3分ほど続いたという。

 すぐ後ろのゴンドラは噴石で窓が割れていた。桜井さんたちは110番に通報。無線でスキー場に救助要請を行った。