立憲民主党の枝野幸男代表は1月31日、党代表に就任後、初の定例会見を国会内で開いた。代表就任後、初の定例会見ということもあって、約1時間におよんだ。主なやりとりは次の通り。

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 枝野氏 (初会見となったのは)国会対応や、有権者とのコミュニケーションを優先していた。立って会見するための「台」もそろっておらず、来月までにはそろえたい。

 通常国会ではさまざまな争点があるが、国税庁の佐川宣寿長官は国会に出てきて、昨年、財務省理財局長として発言したこととの食い違いをしっかり説明してほしい。これは最低限やってもらわないといけない。出てこないなら、職を退かれるべきだと、強く申し上げたい。

 -茂木敏充大臣の線香配布問題では、秘書が持っていっても寄付に当たらないとする文書が、総務省から出ている。法律家として、どう受け止める

 枝野氏 いろんな解釈があると思うが、評価を含めてどう詰めていくか。私が予断を与えるべきではないと思う。

 -茂木氏は(秘書の)線香配布を認めている

 枝野氏 予算委員会でどう詰めるかという段階。私が予断を与えることはしない方がいい。

 -国会での態度も問題視されていた

 枝野氏 本会議場でも、茂木大臣と麻生財務相、総理が、見ていて眉をひそめたくなるような態度が長時間続いていた。

 -安室奈美恵さんの引退についてどう思うか

 枝野氏 曲をつくった小室哲哉さんの功績も大きいが、歌唱力やダンスも合わせた意味でも、曲のパワーを120%発揮できたのは、アーティストの力が大きかったからと思う。まだ現役で活躍できる年齢なので、引退されるのは残念。

 -引退公演には行きますか

 枝野氏 行くつもりはありません。

 -現職を支援している名護市長選について

 枝野氏 沖縄には地方組織がなく、本来はコミットできない状況だったが、ヘリの事故が相次ぐ中、具体的なコミットをしようとしても応援できなかったが、今回は異例の措置として支持を決めた。どれほど応援弁士が選挙に結びつくか分からないが、辻元清美国対委員長に(最終日に)応援に入ってもらう。私は日程上の関係で、選挙期間中に入る予定はありません。

 -沖縄タイムスですが、名護市長選の世論調査で、立憲民主党が自民党に次いで2位の支持率。どこが支持されていると思うか

 枝野氏 正直分かりません。推測するしかないが、今の安倍政権がおかしいと思っている人にとって期待できる受け皿として、全国的に受け止めていただいていると思う。沖縄の皆さんは、より強く安倍政権への不安につながっている方が多いと思う。その中で、それに変わりうる可能性があるという期待をいただいている。どう応えるか、大きな課題を抱えている。

 -河野外相の外相専用機構想について

 枝野氏 経産相時代、民間飛行機を使うことの効率の悪さは痛感したが、外相の専用機はあり得ない。現在、政府専用機を使えるのは、皇族方や総理。(その他の)閣僚なども効率的に使われるなら否定すべきではないが、現下の財政事情で優先されるべきかというと、まったく違うと思う。

 -立憲民主は原発ゼロ法案の提出を検討している。原発ゼロを訴える小泉純一郎元首相らとの連携は

 枝野氏 どなたであれ、個別テーマごとで考えが共通する方とは。どなたと、ということではない。

 -今年の3月11日前後は被災地に入る予定は

 枝野氏 岩手、宮城、福島にうかがいたいという希望は出している。問題は(党代表となったことによる)警備。昨年は身軽だったので、宮城にうかがった。受け入れ態勢について、無理なく受け入れていただけるようならうかがいたい。