長野県松本市のまつもと市民芸術館では18日、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)スピードスケート女子500メートル小平奈緒(31)を応援する市主催のパブリックビューイング(PV)が行われ、250席が埋まった。

 小平がスタートすると、金色のバルーンが打ち鳴らされ、五輪新のタイムでゴールすると「ウォー」という叫び声に変わった。小平ファンの小学3年の木島蓮花さん(9)は、母親(33)に頼んで来場。立ち上がって応援した。金メダルに「格好良かった」。顔を紅潮させ「これからも応援するので、頑張ってください」とうれしそうに話した。

 同館は、世界的指揮者の小澤征爾氏が音楽祭を行うなど、芸術分野でも知られる。PVとは別会場の演劇スタジオからも、歓声が上がった。劇団「まつもと演劇工場」の3月公演を控える役者の成田明加さん(33=主婦)は「地道に稽古を続けた小平選手の人柄のすべてが、花開いたのだと思います。夢や勇気をもらった。それ以上に頑張らなきゃという気持ちをもらった」と、笑顔を見せた。

 会場から近い相沢病院でも、夜勤の職員80人がテレビを通じて応援した。寺沢大治さん(37)は「小平は真面目なタイプ。1位でも納得できない走りでは出さないガッツポーズが、今回は出た。職員はみんな、小平の頑張りを知っている。本当にいいレースでした」と祝福した。

 ◆相沢病院 1952年(昭27)1月16日、長野県松本市内で開設。内科、外科、産婦人科など37科。2002年(平14)に県内で6番目(民間病院としては初)の日本救急医学会認定医指定施設に選ばれた。急性期医療を担う地域の中核病院。病床数は460。相沢孝夫理事長。現住所は松本市本庄2丁目。