政府は29日付で18年春の叙勲受章者を発表し、将棋棋士の加藤一二三さん(78)らが旭日小綬章を受章した。

 旭日小綬章を受けた“ひふみん”こと加藤九段は「大変光栄なこと。心から感謝している」と笑顔を見せた。将棋界では故大山康晴十五世名人らも含め、27人目の受勲者となる。

 54年8月に当時最年少の14歳7カ月でプロ四段となり、昨年6月の引退まで63年間、現役棋士であり続けた。今も将棋の研究も欠かさない。自分の名前に引っかけ、「123歳まで生きる」との目標を掲げ、「自ら指した名局を本にする夢がある。天才たちの将棋を語れ、書けと言われればやります」とも張り切る。

 盤外での活動も増えた。昨年の大みそかはNHK紅白歌合戦の審査員を務めた。「ひふみんアイ」をリリースした歌手でもある。「歌に自信はあります」。78歳は、次は「紅白初出場」という勲章を目指す。