国民民主党の玉木雄一郎代表は12日、都内で開いた定期党大会であいさつし、イソップ童話で語り継がれてきた「教訓」を引き合いに、党勢拡大に向けた思いを語った。

「渾身(こんしん)のあいさつ」と名付けられたコーナーで、玉木氏は20分にわたり演説。その結びで「3匹のカエルの話です」と切り出し、3匹のカエルがミルクのつぼの中に落ちてしまった話を披露した。1匹目は、悲観的な性格であきらめ何もしないまま沈んでいき、2匹目は楽観的ゆえに何もせずに、同様に沈んでしまったと指摘した。

その上で、3匹目のカエルについて「今できることは、とにかくもがくことだと考えて、あきらめることなく、手足をばたつかせているうち、いつの間にかミルクがバターとなって足場ができて、外に出ることができた」と述べた。

「私も今、(3匹目のカエルのように)もがいています。(もがくうちに)ミルクがバターになるように、次の飛躍への足場が形作られると信じています」と訴えた。

同党は昨年5月の結党以来、党勢が低迷したまま。この日、来賓であいさつした連合の神津里季生会長からも、「誠実で懸命な対応にもかかわらず、認知度が上がらないのは残念というしかない」と、嘆きの声が漏れた。

玉木氏は、「(党の支援者は)嫌みを言われながらも、全国でポスターをはってくれている。恩人のような方に報いるためにやることは2つ。政府の政策を厳しく監視し、自民党に替わる政権、選択肢をつくることだ」と、所属議員らに訴えた。