無所属の細野豪志衆院議員(47)は31日、国会近くで開かれた自民党二階派の総会に出席し、「特別会員」として活動することを了承された。

会合後の取材で、これまで野党議員として活動し、民主党政権を支える立場でもあることから、「私は非自民で長く活動してきたので、この判断をするのに相当決断が必要だった」と強調した上で、「私がやりたいこと、理念を、本当にやるためには1歩踏み出すべきではないかということで、決断した」と述べた。

また、今後自民党入りを目指していく意向も明らかにした。選挙区の静岡5区については、替える意志はないと断言した。

細野氏は、地元の静岡5区でこれまで、自民党元職の吉川赳氏と戦い、吉川氏は14年、17年衆院選で落選している。そのため、吉川氏が所属する岸田派会長の岸田文雄政調会長は、細野氏の動きに、不快感を示している。

しかし、細野氏は「静岡5区で活動すること以外、選択肢はない。選挙区を仮に出るということがあるなら、それは政治家を辞める時だと思う」と、強い口調で述べた。今後、二階派、岸田派を巻き込んだ候補者調整問題に発展しそうだ。

細野氏はこれまで、「政権交代可能な2大政党制」をモットーにしており、「考えを変えるのか」と記者に問われると、「はい。そこは率直にそのとおりです」と、あっさり認めた。

「私はもともと、保守2大政党論者。外交安全保障や憲法は、できるだけお互いが話し合えるような環境をつくったほうがいいと思ってきた。しかし残念ながら、民進党の安全保障政策が合わず、党を出て希望の党をつくったが、希望の党は消滅するという形の中で、私がやりたい政策をやるためには、2大政党のやり方ではなく、まずは志帥会(二階派)に入るという判断をした」と釈明した。