ビザなし訪問団で訪れた北方領土の国後島で、酒に酔って戦争による北方領土奪還論に言及し、日本維新の会を除名処分となった丸山穂高衆院議員(35)が、現地で「女性のいる店で飲ませろ」という趣旨の発言をして、禁止された宿舎からの外出を試みていたことが22日、複数の訪問団関係者への取材で分かった。

丸山氏は11日夜、宿舎の玄関で「キャバクラに行こうよ」と発言。同行職員らに阻止された。ある政府関係者は「女のいる店で飲ませろとの発言や、『おっぱい』という言葉は聞いた」と話した。別の政府関係者は「『俺は国会議員だ。ここは日本の領土だろ。議員なんだから不逮捕特権があるんだ』と発言し、外出しようとして関係者に止められていた」。丸山氏は酒に酔った様子で宿舎内を徘徊(はいかい)して騒ぎ、事務局のスタッフになだめられていたとの証言もある。

交流に参加した元島民の亀谷一義さんは「国会議員の発言とは思えない。すぐに辞職して責任を取るべき」。丸山氏は、衆院沖縄北方特別委員会の委員として訪問団に参加しており、別の元島民2世の男性は「訪問団に参加する国会議員には、もっとまともな人を選んでほしい」と話した。

丸山氏には野党が辞職勧告決議案、与党がけん責決議案を提出。国会議員としてあり得ない発言が続々表面化し、さらなる説明責任が求められている。