将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が28日、大阪市の関西将棋会館で指された第61期王位戦予選3回戦で西川和宏六段(33)を118手で破り、王位戦予選準決勝に進出した。王位戦の挑戦者決定リーグ入りまであと2勝に迫った。

持ち前の終盤力を発揮しした藤井は「序盤にいくつかのミスがあり、戦いが始まってしまった。際どい戦いでした」と振り返った。それでも公式戦は4連勝。現在進行中で通算成績3勝1敗と暫定首位を快走中の第69期王将戦挑戦者決定リーグに大きな弾みをつけた。同リーグは11月14日、久保利明九段戦、同19日、最終戦で広瀬章人竜王と対戦する。

屋敷伸之九段が持つ最年少タイトル挑戦記録(17歳10カ月)、獲得(18歳6カ月)の更新が現実味を帯びている。タイトル挑戦の最年少記録更新へ「(王将リーグは)いいペースで来ることができた。残り2局で全力を尽くしたい」と意気込んだ。

さらに王将リーグに続く、2つ目のリーグ入りへも「王位リーグには入ったことがないので、そこを目指したい」とキッパリ。プロ入り3年目、17歳が実りの秋を迎えようとしている。【松浦隆司】