東京都の小池百合子知事は31日の定例会見で、新型コロナウイルスによる肺炎の世界的な拡大を受けて、インターネット上で、今夏の東京五輪の中止という、誤った情報が流れたことについて「そのような事実は、まだありません。打ち消しを明確にしておきたい」と述べ、否定した。

この日、世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」宣言を出した。小池氏は、国際オリンピック委員会(IOC)が、2020大会開催に向けて、WHOや医療関係者と連携して対応すると表明していることを紹介。大会開催に向けて設置された安全安心推進会議の中に、感染症対策の分科会があるとも述べ「今後分科会を開催し、大会組織委員会、関係省庁などと正しい情報を共有したい」と述べた。

IOC側からの接触について、現段階では「都への質問や指摘はない」という。「衛生管理の課題は前々からあったが、新型コロナウイルスと具体的な形ででてきた。ワクチンもできていない状況だが、分析や中身についての情報を(関係各所と)共有することで、さらに対策を進める」と強調した。