和泉洋人首相補佐官と厚労省の大坪寛子官房審議官が、海外出張先のホテルで、内部から互いの部屋を行き来できる「コネクティングルーム」に宿泊していた問題が、12日の衆院予算委員会で取り上げられた。

菅義偉官房長官は「公務として必要な手続きを取って適切に対応し、公私は分けているとのことだった」と述べ、問題ではないとの認識を示したが、週刊誌では2人の親密な関係が報じられている。立憲民主党の辻元清美議員は「税金を使ってラブラブ旅行していたのではないかという疑いも出ている」と指摘。「和泉さんが部屋に入れたならパワハラかセクハラ、合意の上なら職権乱用だ」として安倍晋三首相に「けじめをつけてほしい」と求めた。

これに対し首相は、2人の「コネクティングルーム宿泊」について「承知していない。この数日、コロナウイルスに没頭していたので確かめたい」と、答えるにとどめた。

大坪氏は、内閣官房・医療戦略室長の次長でもあり、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大に関し記者会見にもたびたび登場し、露出が増えている。辻元氏は「総理にも説明している人ではないのか。広報官のようにぺらぺらしゃべっているのに、一方では公費出張での問題が出ている」と問題視し「コロナウイルスのこともあるからこそ、けじめをつけると言ってください」と求めたが、首相は応じなかった。

また、この日の委員会に和泉氏の出席を求めたが認められなかったといい、辻元氏は「和泉補佐官は呼ばないのに、北村誠吾地方創生担当相を補佐する政府委員は(野党が求めていないのに)呼ぶ。都合の悪い人は呼べないと言うことか」と、棚橋泰文委員長に抗議した。