緊急事態宣言が39県で解除されてから、初めての週末を迎えた。特定警戒都道府県に指定され緊急事態宣言が続く東京・葛西臨海公園では、気温25度を上回る晴天の中、多くの人が訪れ、にぎわっていた。ほとんどの人がマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを保ち、3密を避けるなど、新型コロナウイルス感染防止策を徹底していた。

「ディズニーに行きたい」と、東京ディズニーランド(TDL)が見える公園に、千葉県から車で訪れた10代女性2人組は「人が多すぎてやばい」と話した。予想より「10倍人がいる」と驚き、解除された39県と比較し「うらやましい! 早く解除して欲しい。自由が欲しい」と待ち切れない様子だ。

買い物に行く予定だったが、天気の良さに「海に行きたい」と40代の母と10代の娘は、2時間かけて自転車で訪れた。買い物以外では、2カ月ぶりの外出だというが「出ちゃいけないんだけどね…。この光景を見ると、コロナの事を一瞬忘れちゃう」と、もどかしそう。39県が解除され「東京が解除されていなくても、解除された気分になってしまう」と娘は話す。

都心の高校に通学する娘は、今後の緊急事態宣言解除後も「学校に行くのが怖い」と電車通学を恐れた。4月上旬からオンライン授業を受けており「学校にいるより、ちゃんとできている」と評価する。母も「娘を見ると、大事な時だけ登校でいいのでは」と話した。その一方で、「私立、公立、学校ごとで全然体制が違うので、学習の差はすごいと思う」とも話した。「今年の受験やるのかな」と、心配そうな顔をしたが「海を見られたので帰ります」と笑顔で帰路についた。