藤井聡太棋聖が17歳最後の日となる18日、都内で行われた「将棋日本シリーズJTプロ公式戦」1回戦で、菅井竜也八段(28)を103手で下した。16日には、17歳11カ月の史上最年少で初タイトルとなる棋聖を獲得したばかり。タイトル保持者としての初対局を白星で飾った。

スタジオ対局のため上座、下座はないが、段位は七段でもタイトル保持者の藤井は序列上位。駒箱のフタを開け、「王将」と書かれた駒を取る。格上者の振るまいが早速、見られた。

昨年に続いて2年連続の出場となる藤井は、初出場の前回(8月、福岡市)は和服姿を公式戦で初めて披露したが、1回戦で三浦弘行九段(46)に敗れている。今年は、1日早い誕生日プレゼントとなる「棋聖初勝利」と「JT初勝利」を自ら祝った。これで、9月12日に都内で行われる2回戦で、豊島将之竜王・名人(30)と対戦する。

この棋戦は前回優勝の渡辺明棋王・王将(36)をはじめ、タイトル保持者と賞金ランク上位者12人によるトーナメント。優勝賞金500万円、準優勝150万円。本来は全国を転戦して公開対局で行うが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、今回は6月28日の開幕局から9月12日の2回戦第3局まで、無観客での対局が決まっている。9月22日の2回戦第4局からは、全国4カ所の転戦を予定している。